景気回復で、高校卒の新卒採用が増えている。厚生労働省の2015年5月の労働経済動向調査(6月16日発表)によると、16年の採用計画で、高校卒業予定者を「増やす」と答えた事業所の割合は前年に比べて7ポイント増えて24%となった。
「ほぼ同じ」が2ポイント増の23%だった。「減少」は4%、「未定」は30%で、いずれも前年比で横ばいだった。
また、大学卒業予定者を「増やす」事業者は、文科系が4ポイント増の19%、理科系も4ポイント増えて22%だった。大学院卒も9ポイント増の13%、専修学校卒も8ポイント増の14%が「増やす」と答えた。いずれも、前年を上回った。学生の売り手市場の傾向が強まりそうだ。
「増加」の理由について、高卒者の場合、前年は「年齢など人員構成の適正化」が最多だったが、今年は大学院を除くすべての学卒者で「長期的に育成することが必要な期間的業務を担う人材の確保」の割合が最も多かった。大学院は「技術革新への対応・研究開発体制の充実」が最多。