就活的に「僕の夢」は何がいいですか? 痛い学生の思考法と行動様式

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達成感に酔いしれない慶応生

   かなりきついことが並んでいますが、実は同書からの抜粋部分、これは就活についてではありません。入社後の職場での成長と学生生活の関連を論じた部分(第3章)です。

   しかし、就活そのものに当てはめてもまったく違和感がありません。

   なお、同書は、表題からは就活とは全く無関係の新書です。しかし、書いている内容は採用・研修担当者はもちろんのこと、キャリア関連の大学教職員だけでなく、大学生も読んでほしい良書です。

   さて、よさこいソーランでも箱根駅伝でも早稲田祭でも、大きなイベントであれば、学生といえども準備が大変です。

   準備が大変であれば、達成感も大きいですし、陶酔感もあるでしょう。

   しかし、それをもって、就活でアピールしようとしても、痛いと言われるだけです。

   ところで、同じ大規模イベントである学祭でも、三田祭は採用担当者から警戒されていません。

「三田祭ですか?そりゃ、盛り上がりますけど、就活で無理に話して本当に役立つかどうかは考えますね。その場にいなかった人に感動を押し付けても迷惑ですし。僕らは結構醒めているんですよ」(慶応生)

   それくらいがちょうどいいようです。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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