「ノートを見てください」と言われて見れば
大学就職課職員や新卒応援ハローワークなどは就活生にとって頼りになる存在です。
しかし、頼りすぎると、やはり痛い学生になってしまいます。
「就活ノートを見て、それでアドバイスをください」
そう言われたのは、関東の中堅私大の就職課職員。
開いてみると、
「初任給は最低30万円、夢が実現できる仕事がしたい」
スポーツ紙の3行広告でよくありそうな文句と、簡単なスケジュールが書いてあるだけでした。
ここから導かれる答えは、
「この学生は就活を何もわかっていない」
であり、勧められる方法は、
「とりあえず、就活ガイダンス、最初から受けてね」
くらいしかありません。
私なら、そう言いますが、就職課職員は立場もあるので、やんわりと、卵とじのようにやさしく話しました。
すると、
「でしたら、どんな夢がいいですか。また、その夢の実現のために僕は何をすればいいですか?」
そりゃあ、あなたの人生なんだから、あなたが考えましょうよ、と就職課職員もそう言いたくなると、
「僕、考える作業が苦手なので教えてください」
こうした学生、採用担当者からすれば、
「考える作業が苦手なら高い給料の正社員としては採用できないよね」
で、おしまいです。
自暴自棄ならぬ自己放棄学生、現役学生にもいますし、新卒応援ハローワークや一般のハローワークとなると、さらに増加します。
「特に既卒、それも20代半ばから30代前半でこうした考える作業すら我々カウンセラーや専門家に任せてしまう人は多いです。当然ながら、就活はうまく行きません。自分で考えることをしないでどうするのか、と思うのですが」(新卒ハローワーク・元職員)