共働き家庭や幼い子供、要介護者と暮らす家庭にとって、「家事代行サービス」は強い味方だ。利用者は年々増えていて、野村総合研究所の試算では、2011年時点で約290億円の市場が、今後1720億円まで膨らむとされている(NRIパブリックマネジメントレビュー vol・125より)。
一方、「お金持ちが頼むもの」というイメージも根強く、反感を買ってしまう利用者もいまだにいるようだ。
「楽を覚えるとダメだ」と説教
Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」に、「家事代行ってそんなに批判されるものでしょうか?」という質問が投稿されている(15年6月6日)。
質問者の家庭は共働きで、障害を持つ子どもが1人。月2回、家事代行を利用しているという。
子どもと密接に関われ、自分のリフレッシュにもなるということで重宝しているが、職場でぽろっと家事代行について話したところ「楽を覚えるとダメだとか、経済観念がおかしい、主婦ならみんな当たり前なのに、家や寝室に他人を入れるなんて・・・という感じの言われようでした」。
さらにその場にやって来た夫に、「奥さん甘やかしたらダメよ」と説教する人もいたという。「家事代行ってそんなにダメなんでしょうか?」と意見を求めている。
他人から「文句言われる筋合い無い」
回答者からは、
「自分のお金で利用してるんだし、誰に迷惑かけてるでもなし、羨ましいだけですよ。ただのひがみ。余計なお世話ですよね。ほっとけばいいですよ!」
「何に時間を使おうと自分達が良ければ他人に迷惑掛けてないし文句言われる筋合い無いと思います」
など、質問者を支持する声が相次いだ。
一方、
「確かに世間一般では家事を外注するのはとても贅沢なことですから、経済観念のあう人以外には公表しないほうが良かったかもしれませんね。セレブ気取りだわと勘違いする人もいると思います」
と、質問者に理解を示しつつ「あまり大っぴらにしない方がいい」というアドバイスも。
「家事代行の仕事をしている」という回答者からは、
「確かに、家事代行を入れていることをよく思わない人もいます。(中略)家事は主婦の仕事という考えの方、いますね」
と、実体験が報告されている。
今では比較的安い価格を設定している業者も増えてきているが、まだまだ、「お金持ちのためのもの」というイメージも根強いようだ。利用したことを話題にする際は、相手を選ぶ必要があるかもしれない。(MM)