他人が、いくら「稼いでいるか」は、気になるものだ。このほど、東洋経済オンラインが公表した「上場企業版『平均年収が高い』500社」ランキングにも、大きな注目が集まっている。年収には「ボーナス」も含まれるため、夏のボーナスが支給されるこの時期ともあいまって、ネットでは様々な声が飛び交っている。
ランキングは、東洋経済オンラインが、『会社四季報春号』に掲載している全上場企業約3500社のデータから、上位500社の平均年収を上から順にまとめたもの(2015年5月28日)。堂々の1位は、M&A仲介事業を手がける「M&Aキャピタルパートナーズ」だった。平均年収は、実に1947万円。同社の設立は「2005年10月」と若く、平均年齢は29.9歳。ツイッターでは、「平均年齢30以下で、平均年収2000万って凄すぎ!」と、驚いた人も結構いるようだ。
トップ10に目立つテレビ局と商社
2位は、傘下にフジテレビジョンを持つ、純粋持ち株会社の「フジ・メディア・ホールディングス」(1506万円)。このような「純粋持ち株会社」は、グループ企業の管理をしている性質上、事業子会社に比べ、平均年収が高くなる傾向にある。そのため、ランキングでは、主要な事業子会社が有価証券報告書を提出している場合、その事業子会社のデータを採用している。
3位は「TBSホールディングス」で1499万円。4位以下は、「朝日放送」(1479万円)、「日本テレビホールディングス」(1454万円)、「キーエンス」(1440万円)、「日本M&Aセンター」(1412万円)、「テレビ朝日ホールディングス」(1395万円)、「伊藤忠商事」(1384万円)、「三菱商事」(1355万円)などと続く。ランキング上位の顔ぶれを眺めた人たちからは、「テレビ局と商社つえぇ~!」とか、「テレビ関係が独占してるなぁ・・・」などのつぶやきが、多くみられた。
ランクイン会社に勤務も「こんなにもらってないぞ」
ちなみに、同率498位の「住友ベークライト」「構造計画研究所」「ホーチキ」「よみうりランド」の平均年収は、712万円だった。記事によると、「平均年収1000万円」を超えたのは、53社。これらの企業は、全上場企業約3500社の平均「581万円」と比べて、かなり高給だ。とはいえ、ランキング化されているのは、あくまで「平均年収」。社員の平均年齢や、職種によっては、「うちの会社、ランキングに入っているけど、こんなにもらってないぞ」という声もある。
ツイッターでは、「平均年収1000万超の会社で働いてるのにこの安月給はなんだ!」とか、「うちの会社、意外に高くてワロタ。どんな計算したら、こんなにもらえるねん」、さらには「うちの会社、載ってたけど全く実感わかない。上がどれだけもらってるんだ!」など、「平均年収」を上げている社員らに対する怒り(?)の声も、聞かれた。
一方で、「うーむ。眺めているだけでは年収は増加しない」とか、「羨ましがっても仕方ないだろ」と、達観気味の人もいる。(KH)