経営者が「裸の王様」になるとき こんな姿勢が「イエスマンの山」を築く

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ワンマン・コミュニケーションの悪影響

   営業活動に照らして申し上げるなら、まず相手との接点を増やすことが第一、本当に相手のお役に立とう思って接することが大切、自分勝手に売り込むのではなく相手のニーズを聞き出すことが成約への近道、そんな内容です。

   実はこの3原則、2人以上の人が集まるコミュニティにおいては、円滑な関係づくりに関してあらゆるケースに通用すると言っていい万能真理なのです。例えば、家庭でのケースを考えてみましょう。奥様や子供たちから無視され疎まれるお父さん、どこにでもありそうなお話です。そもそもの原因はどうあれ、日常的なコミュニケーション量の不足、仲良くしようという気持ちの欠如、口を開けば一方的な文句ばかりで相手の話を聞こうともしない・・・。たいていは、3原則逆張りの蓄積の結果、今に至っているのです。

   解決策は、3原則徹底以外にありません。私の周囲で、本人が突然病に倒れてそれをキッカケとして家庭内が円滑になったという話もありますが、これにしてもコミュニケーションの量と質が上がり、思わぬ形で3原則が改善された例と言っていいでしょう。

   では会社組織において、トップの3原則に相反するワンマン・コミュニケーションはどんな影響を及ぼすのか。第1にコミュニケーション量の不足は、意思の疎通や意識の共有がはかれなくなります。第2に気持ちの伴わない一方的な命令姿勢は、部下のやる気をそぎ、イエスマンの山を作ることになるでしょう。第3に話すばかりで聞くことをしないコミュニケーションは、結果として唯我独尊を極め裸の王様を作り上げることになるのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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