会社を選ぶ基準は・・・休日の多さ。会社に求めるものは・・・休日や余暇の時間――2015年度の新入社員の意識調査を見ると、特に男性でこんな傾向が強まっていることがうかがえる。
こうした、入社早々の休日重視宣言ともいえる調査結果に対し、ネットでは「それじゃあ、就職しなきゃいいのに」といった批判の声も上がっている。一方で、ライフワークバランスの観点から理解を示す意見もある。
選ぶ基準「休日が多い」が初の2割超
あしぎん総合研究所(栃木県宇都宮市)が2015年5月20日に発表した「新入社員意識調査」 によると、今年度の男性新入社員のうち、就職活動時に会社を選ぶ基準として「休日が多い」を重視すると答えた人は24.8%と、初めて2割を超えた。この数値は前年より8ポイント弱の増加で、2010年の調査開始以来、最も多い。男女合計でも、前年より2.1ポイント増えている。
また、NCBリサーチ&コンサルティングが発表(5月22日)した「九州・山口地区の新入社員意識調査」においても、「会社に求めるもの」への回答(2つまで選択可)で「休日や余暇の時間」と答えた割合は、前年に比べ3.1ポイント増えて33.5%に達した。2012年度調査以来、3年連続で増加しており、こちらの調査からも新入社員の「休日重視」傾向が伺える。
調査はいずれも、新入社員向けのセミナーや研修への参加者が対象で、有効回答数は、あしぎん総研調査で641人、NCBリサーチ&コンサルティング調査で1500人だった。
就活時の「休日なし」が影響?
こうしたアンケート結果について、ツイッターでは様々な意見が飛び交った。
休日重視の姿勢に疑問を感じたのか、
「じゃあ、就職なんかしないで、家で寝てようよ~。周りに流されて就職活動してる人多いと思うけど、就職って別にしなきゃいけないものじゃないんだけどな~」
と指摘する人もいた。
一方で、
「私は共働きしつつも、一緒に子育てと家事を頑張って、休日は息抜きに子供をおばあちゃんのお家に預けて、仲良くデートする夫婦生活が送りたいんだ.........就活、一生懸命やるから、幸せな夫婦生活と老後を私にくれ」
といった、ワークライフバランスの充実を視野に入れた意見もあった。
また、現在就職活動中の学生からは、こんな呟きが目立つ。「7日連続スーツやん!就活に休日なんてないのね」「ほぼ毎日バイトか就活してると学校の日がむしろ休日に思えてくるよ」「就活してると休日感覚なくなるなぁ」。こういった、学業とアルバイトに加えて就職活動でヘトヘトになっている感じの嘆きの声が多く見られ、この時期の「休めない」苦労も新入社員の休日重視志向に拍車をかけているのかもしれない。(KE)