「美人は仕事で得をする」というのは、よく聞く話だが、「イケメン」はどうだろう。容姿が優れていることは、仕事上でのメリットがあるのだろうか。ある調査によると、容姿端麗な男性は、面接で「落とされやすい」との結果が出たという。
ツイッターでは、女性とみられるアカウントが、日々「職場にイケメンがいたら頑張れるのになぁ」とか、「最近会社でイケメンを発見した! 観察してるだけで満足~w」などとつぶやく様子が、散見される。仕事の場において、イケメンは何かと『お得』な気もするが・・・。
オンライン面接で「ルックスが整っている人ほど落ちる率が高かった」
海外ニュースなどを紹介するサイト「IRORIO」の記事、「イケメンは就活に不利? 面接で落とされがちとの調査結果」(2015年4月29日)では、学術誌『Organizational Behavior and Human Decision Processes』に掲載された論文(オンライン公開は15年3月)を、紹介している。それによると、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンや米メリーランド大などの研究者らが、241人の被験者に「仮想の求職者」をオンライン上で面接してもらい、その判断を分析した結果、「男性のインタビュワーが男性求職者を面接する場合、ルックスが整っている人ほど面接で落ちる率が高かった」という。別の実験で、92人を対象に実際に、直接、顔を合わせて面接してもらった結果でも、同じように「イケメンは不利」だったらしい。
記事によると、男性が面接する相手が「イケメン」の場合、「競争相手」ととらえる向きが強く、不合格にする傾向にあるそうだ。ただし、求職者を自分の「部下(チームの一員)」として迎え入れるかどうかを問う面接の場合は、むしろ、求職者が「イケメン」の方が有利だという。男性面接官の思惑としては、自分を脅かさない存在であれば、イケメンでもOKということ・・・だろうか。いずれにせよ「イケメン」が、単に有利であるとは、いえないようだ。
「イケメンなら多少の欠陥は見逃してもらえる」説も
読者からは、「確かにイケメンは損かもしれない」との意見も目立つ。ツイッターでは、「美人は得だけど、イケメンは仕事の面でも損だぞー」とか、「仕事のできない美人はゆるせるが、イケメンはダメだ」というつぶやきもあった。
具体的には、「(自分が)ただ相手を嫌いすぎるだけか。 職場のさわやかイケメン。褒めて育てられたんだろうな~、仕事もできないくせに上からしゃべりよる」と、同僚のイケメンが褒められて育ったがゆえに「仕事ができない」と、ぼやく人もいる。
「イケメンなら多少の欠陥は見逃してもらえると、よく言われるし、多分世間的にその通りなんだろうけど、私はどんくさいイケメンが身近にいたら、『イケメンのくせに何もできねえのかよ』と思う」という意見もあった。人それぞれだが、美男子に厳しい人は、意外と多い。
「僕の職場、周りがイケメンで高コミュ力の男子ばっかだから、ファンの女の子がめっちゃいて、仕事の邪魔にすらなる」とのつぶやきも。職場のイケメン男性をめぐって、女性陣が「争い」を繰り広げ、時には地獄絵図に・・・なんてことも、あるのかもしれない。
冒頭の、「イケメンは、面接で損」という調査結果がまとめサイトに転載されると、「じゃあ、ワイは転職先ないな(ドヤァ)」とか、「あー、じゃあ俺が面接決まらんくてもしゃーないわ」など、「イケメンじゃなくて良かった~ホッ」という、自嘲気味のコメントも相次いだ。
たかがイケメン、されどイケメン。仕事を巡って、男性の「外見」が重要なことに、変わりはないようだ。ぜひ、「イケメン」の方からのコメント、お待ちしています。(KH)