「後ろ倒し」が就活本に与える影響 「振り回される」のは学生だけではなかった

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編集費削減で正誤表がすごすぎる

   SPI本については、どうも各社とも編集費用を圧縮しているようです。特に校正・校閲。

   Amazonレビューなどを見ると、

「誤植がひどい、ふざけるな」

など、怒りの投稿が多数。

   そもそも、SPIは範囲が広く、校正・校閲は相当時間がかかります。それを無理に圧縮して、校正時期を本来の半分しかとらない、あるいは、3回校正を掛けるところ1回のみ。

   SPIではなく、別の適性検査では、すごい本だと、過去に約50か所も誤記があると指摘された本がありました。

   この誤記への対応も、

「正誤表は掲載しない。電話での問い合わせのみ、回答」
「サイトに正誤表を掲載するが、新年度版刊行と合わせて旧年度版の正誤表は削除」

など、各社分かれます。

   誤記が出るのは仕方ないにしても、こういう対応、果たして学生相手のビジネスであるべき姿なのか、疑問に思います。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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