新入社員の中には、現在、オン・ザ・ジョブ・トレーニングの真っ最中、という人もいるだろう。実務を通して仕事を覚えていくのは、大変だろうが、やりがいが増してくる時期でもある。
が、そんな中、すでに「自分は社会人として大丈夫なのだろうか」と、不安を抱える新人も、いるようだ。
「ミスをするとやたらと凹む」「わからないのに『わかった』と言ってしまう」
質問サイト、「Yahoo! 知恵袋」には、今春、入社した新人男性から、「仕事に関する考え方について」という投稿があった(2015年5月12日)。新人男性いわく、「ネットなどにある『仕事ができない人の特徴』などを見ると、自分自身に当てはまることが多くある」。
具体的には、「すぐにこの仕事向いてないと考えてしまう」「仕事の効率が悪い。というか、頭があまり働いていない気がする」「わからないのにわかったと言ってしまう」「ミスをするとやたらと凹む」などの『特徴』があると、自覚しているそうだ。
投稿者は、自分が「素直な性格ではないのかもしれないと考えるようにもなった」そうで、「こんな人間なのに、今後社会人として生きていけるか不安過ぎます」と、心もとない様子。入社して1か月と2週間で、このような悩みをもつということは、そうとう、辛いのかもしれない。
投稿には、多くの励ましが寄せられた。まず、「すぐにこの仕事に向いてないと考えてしまう」という性格については、「向いている仕事がどこかに存在するわけがない。ないと言ってもいい。目の前の仕事をこなしてゆくことで、仕事があなたに向いてくる。これは本当」と、心強い助言。同じ人からは、「仕事の効率が悪い」という悩みについても、「やがて一気に、すべてがつながって見えてくる。それまでは全然つながらないが、諦めず慣れるまで、全体を見続ける」ことが大事だという、助言が寄せられた。「目の前のことをまずこなす。ただただ、それの繰り返しで、誰もがプロになっていくのです。大丈夫です」と、力強く締めくくられている。なるほど、目標を小さく定め、目の前の仕事を少しずつこなしていくこと。新人のうちは特に、それこそが成長につながるのだろう。
なんでも質問するのは新入社員の「特権」
投稿者の「わからないのに『わかった』と言ってしまう」という、「昔からの悪すぎる癖」については、「もったいないです!」との意見も。「新入社員の時にしか『聞けない』話はたくさんあります。わからない事は、とことん聞いてプロになって下さい。聞いて覚えるのが新入社員の特権、仕事ですから! わからないのは当たり前です! 3年も経つと、誰も教えてくれませんよ」。なるほど、「何でも質問できること」は、新入社員の特権なのだ。分からないことは、恥ではない。回答者からは、「応援してます!新入社員!」と、明るいエールが送られた。
「私は新人を指導する立場です」という人からは、「新卒には期待してません(笑)」との声が。「だから、どんどん失敗して欲しい。質問&疑問もドンと来い! です。それに、新卒がバリバリ仕事をこなせたら、私らのキャリアって一体・・・となりますよ(笑)。できなくて当たり前。できたら奇跡。私はそう考え、新人と向き合っています」。さらに、「新人時代のなかった先輩や上司など、存在しませんからね。まだまだこれからです^^」という、暖かい励ましも。
確かに、どんなに仕事ができるように見える上司も、最初は皆「新人」だった。そう思って、「質問する勇気」「失敗を恐れない心意気」を持てば、もう少し頑張れるかもしれない。無理せずがんばれ、新入社員!(KH)