実質賃金「最大の下落」は「悲しい知らせ」か

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   株価上昇のニュースをよく耳にするし、どうやら世間では景気が良くなっているらしい。そういえば春闘シーズンには、基本給全体が上がるベースアップの実績が好調だとか言ってたっけ。

   でも自分の貯金が増えたわけでもないし、大体、相変わらず給料日前は苦しいぞ?―― そんな庶民の呟きを裏付けるような調査結果が出た。

「上がらなきゃ消費できるわけない」

上がってる?下がってる?
上がってる?下がってる?

   厚生労働省の「毎月勤労統計調査」の2014年度まとめ(2015年5月19日発表)によると、労働者1人あたりの物価の影響を考慮した実質賃金は3.0%減。この下落率は、1991年に現方法で統計を取り始めて以来、最大の数値。同調査によると、労働者1人あたりの現金給与総額自体は増加しており、厚労省ではこの下落率を「消費税率引き上げが物価上昇に拍車をかけ、下げ幅が拡大した」と説明している。

   こうした結果に対し、ネットでは「やっぱり」「アベノミクス大丈夫か」といった嘆きの声が上がった。ツイッターを見ると、「春闘でベアする人なんて、何%だよって。全体としては景気上がっても、円安で実質賃金下がった人の方が多いんじゃないの?」「株価と景気のギャップ。数字だけバブルなんだけど、労働者の実質賃金が上がらなきゃ消費できるわけないだろうに」といった指摘が相次いでいた。

   一方、上がらない実質賃金を嘆きながらも、一時的なものとして静観すべきとの声もある。「景気回復局面において企業は様子見に低賃金の非正規を雇う。だから全体の平均賃金は落ちる。しかし労働者全体の現金給与総額は増加」「失業率が改善していく過程では必然的に実質賃金が下がることも理解してないんでしょう」と、実質賃金の下落は現政策において想定内、まずは失業率の改善からとの意見も散見された。

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