「就活に有利なバイトがある」は都市伝説か

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

「就活に有利なアルバイト」経験者は語る

   アルバイトには、スターバックスやディズニーランドなど、就活に有利となる職種がある、とよく言われています。では、実際にどうか、と取材を進めると、学生によって大きな差がありました。

   内定までたどり着く学生は、そもそも、アルバイトネタに頼っていません。他のアピールポイントも多く、総合評価で内定につながるようです。

   それから、アルバイトネタに限っても、先ほども書いた通り、アルバイトの役職などではなく、経験談や発想を中心に話している、と取材に応じてくれた学生が異口同音に話してくれました。

   一方、アルバイトネタにこだわる学生は例年、苦戦しています。

   15卒で当初は就活で大苦戦した学生の談。

「就活に有利とされるアルバイトをして、その話をしたのですが、序盤は連戦連敗。1次か2次の面接から先は進めませんでした。就活で有利とされるアルバイトなのに、どうして、と思っていると、あるメーカーの面接終了後、フィードバック面談で、言われました。『君は自身のアルバイト経験に自信があるようだけど、同じアルバイトをしている学生も、君と同じ役職の学生もいくらでもいる。つまり、君がアピールしようとしているアルバイトの職種や役職は何ら僕らには届かない。でも、同じアルバイトの話をするにしても、自身の経験談を話してくれる学生もいる。実際にあった経験談は、やはり同じ体験をした学生がいるかもしれないけど、考え方、モノの見方などは人それぞれ。それが僕らにも届く。その辺が君と違うと思うよ』。これで職種や役職の話などはするのをやめました。すると、序盤の苦戦がウソのようにうまくいきました。もっと早く気づいていれば良かったです」
石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
姉妹サイト