「朝型勤務」推奨に「会社で朝食提供」 嬉しい?それとも「余計なお世話」?

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   「朝型勤務」を導入する企業が増えている。伊藤忠商事は、昨(2014)年5月から、「朝型勤務制度」正式導入した。ムダな残業をなくし、ワーク・ライフ・バランスを推進しようとの試みだ。2015年5月11日には、トヨタ自動車グループの部品大手、デンソー(本社・愛知)が、本社の社員に対し、3か月間試験的に「朝型勤務」を導入すると発表した。食堂での朝食を無料で提供する。

   しばしば、朝型勤務とセットで語られる「朝食の提供」。ネットでは、「いいな~」という人もいれば、「本当に必要?」など、会社が用意する「朝食」の是非について、議論が盛り上がっている。

「いいねぇ、ウチの会社も導入しないかな」

いただきます
いただきます

   デンソーの発表によると、本社の事務職や研究開発職など約1万3000人が対象。定時(朝8時40分)より1時間早く出社し、早く帰宅することを呼びかける。残業時間の削減効果などを検証し、支社や支店などへの展開も検討する。7月から9月までの試験期間中は、食堂での朝食を無料提供する。

   発表内容が報じられると、「朝食無料」の部分に注目が集まる形で、ネットでは早速、様々な反応が相次いだ。ツイッターでは、「これなら頑張れそう」「いいねぇ、ウチの会社も導入しないかな」など、好意的な意見も目立つ。「朝飯を会社で食うのは、悪くないと思う。起きて身支度だけで出られるのは、楽といえば楽だ」という意見も。確かに、朝食の用意をするのは「手間」といえば手間だ。出勤前の準備時間が短縮され、ラクになる人もいるだろう。早速、無料の朝食が「和食? 洋食?」と、『中身』を気にし始める人も出てきた。

「いい大人が朝食を会社に世話されるってどうなの」

   一方で、会社が朝食を「無料」で用意することに、疑問をもつ人も多い。「なんか、至れり尽くせりだな~と思うのは私だけかな」とか、「大学生相手ならともかく、いい大人が朝飯を会社に世話されるってどうなんだ」という人もいる。

   「ありがたいサービスだとは思う。一方で、調理員さんの手配とか、結構大変なんじゃないかと心配だったりする。(引用者注:調理員さんが)朝6時に出勤ってなると、毎日始発電車で出勤とか・・・」と、「朝食を用意する側」の負担を、指摘するつぶやきもあった。

   また、「朝型勤務」に対し、「無料の朝食」だけがクローズアップされることを、批判する人もいる。

「『朝食を無料で提供するので早朝勤務してね』に読めちゃう。実際は『早朝勤務を支援するため朝食無料提供する』なんだが・・・」、「仕事の時間のためなんかよりも、ちゃんと朝食摂ってフレッシュな気持ちで仕事ができるための導入であるべきじゃないですかね」

   確かに、「会社が朝食を用意する」、その本来の目的を履き違えると、「朝食無料」が1人歩きすることにも、なりかねない。

   辛口な意見としては、デンソーを離れた一般的な話として、「朝食無料提供だからって騙されちゃいけねぇぜ」と、仮に早出分の残業代がつかないならば、給与が減ることになると懸念する声や、「残業代>朝食代 なら会社の思うつぼでしょ」という声もあった。

   とにもかくにも、会社が朝食を用意することについて、ビジネスパーソンたちの思いは様々だ。中には、「わいも朝7時前に出勤してるから、朝ごはんくれよ~w」とつぶやく人もいた。(KH)

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