カンボジアのはちゃめちゃ実態 「農業のあるシンガポール」への遠い道のり

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普通の道が、いきなり一方通行に

   例えば、警察官。

   複数のカンボジア人、日本人の人たちから聞いた話によると、カンボジアでは数万ドル(数百万円)を支払うと警察官になることができる、ともっぱらの噂です。まず、そのお金がどこに行くのかというのが大問題。そして、公務員の給料はものすごく安いのですが、それでも数百万円払って警察官になるメリットがあるというのも問題です。

   プノンペンの街を歩いていると、あちこちで警察が検問をしています。そして、バイクや自動車の運転手から罰金をとっています。交通違反をした人から罰金をとるのは問題ないのですが、昨日まで普通の道だったところがいきなり一方通行になり、そこで検問をするなどといった凶悪なことも日常茶飯事です。

   さらに、カンボジアでは日本でとった国際免許証で運転ができるのですが、警察官はそのようなルールを知りません(知らないふりかも?)。なので、日本の国際免許を持って検問に引っかかると、問答無用で罰金をとられます。

   こうやって、理不尽なルールや、ルール無視の罰金がきちんと国庫に納められるとはとても思いません。こうやって何年も働いて(検問して)いると元もとれてしまうのかもしれません。

   国のトップである首相から、末端で法律違反を取り締まる警察官までこんな状況なのがカンボジア。勿論、すべての政治家・警察官がそうだというわけではないのでしょうが、「農業のあるシンガポール」への道は遠そうです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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