取引先が「駆け足で逃げていく」営業 その「自己中心的な発想」とは

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「そこまで要求していないよ」という詳細説明

   取引先に高い確率で逃げられてしまう営業。その原因は何処にあるのか?身だしなみや言葉遣いのようなビジネスマナーの欠如など幾つもあげることは出来ますが、当方は取引先が営業に対して感じる『ズレ』が大きな原因と考えます。

   例えば、取引先から「簡単な提案書が欲しい」と要求されたとき、回答まで1週間以上かかった営業。あるいは「そこまで要求していないよ」と思える、細かすぎる詳細説明にこだわる営業。自分の思い込みの対応で逃げられる可能性は、相当高いものがあるのではないでしょうか?おそらく取引先は検討をすすめるために、『早く、大枠の内容』を知りたかったはず。それがわからず、不要な時間と手間をかけられても困るだけ。おそらく、取引先は

「ありがとう。助かりました」

と感謝の言葉を述べるはず。ただ、仕事を任せることはないでしょう。

   続いて、競合他社の存在を忘れて自己中心で関わろうとする営業。例えば、取引先が依頼した見積もりを受け取ったときに

「幾つかの会社にも見積もりを依頼しているので、全部揃ってから検討します」

と返答した取引先に対して

「他社にも見積もりをお願いしていたことは聞いていません。それなら、金額を再度出し直してください」

と言い出しました。これには取引先も唖然。そもそも、何かを購買するときには複数の会社から見積もりを取るのは当たり前の時代。そんなことも認識できずに「自分だけに頼んだに違いない」と考える自己中心的な発想。おそらく、取引先は駆け足で逃げていくことでしょう。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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