日本人「役員・経営陣」より稼ぐ アジアのスーパー人材

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外資系企業から母国へ凱旋

   たしかに、日本人の会社は、年功序列で、順番に給与が上がり、同期とはたいした額の差がつかない。社長になってもそんなに給与がかわらない。といった平等社会だった。その代わり、落ちこぼれても、雇用だけは守るという、セーフティ社会だった。

   ベトナムのエクゼクティブサーチの人の話も聞いたことがある。米国に留学し、MBAなどを持ったベトナム人のキャリアの話だ。彼らは、シンガポールで仕事をして、外資系企業の幹部で仕事をする。そして実績をつくり、こんどは、ベトナム企業にCEOなどとして母国に戻ってくるそうだ。そのときの報酬は、一般のベトナムの水準を遥かに超えている。

   アジアの国では、現地の役員やCEOとして雇用される人材は、こういう経路をたどって、鍛えられたスーパー人材だ。高いには理由がある。プロ人材に近い。

   良くも悪くも、トップと現場の能力差の小さい日本とはまた違った構図がある。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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