「ブラック企業」のレッテルにだまされるな 「自分にとっての優良企業」を探す方法

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「誰にとってもいい会社」は存在しない

   このように、「誰にとってもいい会社」は存在しない。あるのは「自分にとっていい会社」だけなのだ。「何をもって『いい』と考えるのか?」「この会社での仕事経験は、自分の将来に資するものなのか?」というふうに、自分で自分が大切にしたい判断基準を分かっておくことが重要である。

   したがって、「多少ハードワークでプレッシャーも厳しく、世間から『ブラック企業』とも呼ばれているが、自分はそんな環境で成長したいし稼ぎたい。だから『ブラック企業』を選ぶ」という選択肢もあってよい。

   もちろん筆者は、違法企業への就労を奨励しているわけではない。ただ、世間がいうところの「ブラック」をそのまま真に受けて、思考停止になることは避けてほしいのだ。

   その会社があなたにフィットしていて、長く勤められるようならそれでよし。

   もし、何かしらミスマッチがあって転職することがあったとしても、あなたの「ブラックと呼ばれるくらいのハードな環境で鍛えられた」という経歴は、転職市場において立派に機能するはずだ。ぜひ、自分自身の価値観を大切にして、仕事をしていってほしい。(新田龍)

新田 龍(にった・りょう)
ブラック企業アナリスト。早稲田大学卒業後、ブラック企業ランキングワースト企業で事業企画、営業管理、人事採用を歴任。現在はコンサルティング会社を経営。大企業のブラックな実態を告発し、メディアで労働・就職問題を語る。その他、高校や大学でキャリア教育の教鞭を執り、企業や官公庁における講演、研修、人材育成を通して、地道に働くひとが報われる社会を創っているところ。「人生を無駄にしない会社の選び方」(日本実業出版社)など著書多数。ブログ「ドラゴンの抽斗」。ツイッター@nittaryo
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