どんな切り口で捉えるかによって評価は変わる
この2つの要素を兼ね備えている企業として筆者の頭にすぐ浮かぶのは、「くら寿司」を運営する「くらコーポレーション」や、「ドン・キホーテ」を運営する「ドン・キホーテホールディングス」だ。
「くら寿司」は「サイドメニュー強化」の戦略が奏功し、2014年10月期の連結決算で純利益が過去最高を更新した。15年10月期でも連続で最高益を見込んでおり、15年3月に発表された第1四半期も好調な数字だった。
「ドン・キホーテ」も業績好調で、25期連続(2014年6月期まで)で増収増益中だ。事業環境が厳しい小売業で、この業績は偉業といえるだろう。
同社は業界に先駆けて深夜営業や海外向けのPRをおこない、外国人観光客の取り込みを地道に継続してきた。結果として、海外の日本観光ガイドブックにドン・キホーテの店舗が観光地として紹介されるに至ったことで、過日の訪日観光客による「爆買い」需要も取り込むことができたのである。
2社ともユーザーの支持は厚く、業績も好調だ。しかし、業界ならではのハードワークというイメージが根強いのか、ネット上で「ブラック企業」と指摘されることもある。何を重視するか、どんな切り口で捉えるかによって、同じ企業でも評価は真っ二つに分かれるのだ。
それでは、従業員からみた視点の場合はどうか。
<従業員にとっていい会社>
・やりたい仕事ができる
・休みが取りやすく、残業が少ない
・社風がいい
・ブランドや知名度がある
・給料が高い