2016年卒の就職活動が本格化し、すでに説明会などに挑んでいる学生も多いだろう。そんな中、就活生たちを迷わせるのが「就活・面接時のファッション」だ。
マニュアル本などには、「清潔感のある服装で」「フレッシュさが大切」などと書いてあるが、漠然としていて、分かりにくい。不安になり、ネット上で意見を求める学生もいる。
女子大生、「シンプルなゴールドの腕時計」はアリか?
「就活時に着用する腕時計として、これは派手すぎますか? 全体的にゴールドです」(2015年3月17日)。質問サイト、「ヤフー知恵袋」には、女性ものの腕時計の「写真つき」で、こんな投稿があった。彼女が投稿した写真は、パッと見「カワイイ」印象だ。文字盤が白、ベルトは、ややピンクがかったゴールドで、全体的に丸みを帯びたシルエット。派手すぎ、とまではいえないが、地味でシンプルといった感じでもない。微妙なところだ。
ロゴから察するに、腕時計のブランドは「ケイト・スペード(kate spad)」。近年、若い女性から人気のファッションブランドで、バッグや財布、腕時計など、カラフルなアイテムが多い。就活向きかといわれれば微妙だが、アイテムによってはシンプルなものもあるため、判断が難しい。女子学生が悩むのも、無理はなさそうだ。
回答者は(4月13日昼現在)3人で、いずれも「NG」との意見。「私見ですが、いささか煌びやかに見えます。ラペルもバンドもゴールドですと、就職活動には向いていないと思います」、「面接先はアパレル業界とかですか? そうした企業でもない限りは、やめておいた方が良いでしょうね」とのコメントが寄せられた。ピンクがかったゴールドが、「おしゃれすぎる」とみられたようだ。
「1割が『派手だ』と言うなら避けるべき」
別の回答者からは、「たかが時計がちょっと派手なくらいで落とされることもないでしょうが」と、前置きした上で、「就活においては無難が一番」とのアドバイスも寄せられた。その腕時計がOKかどうか、「質問者自身が迷った時点で避けるべき」という。「これは時計に限らずスーツなど、すべてに当てはまります」。
この回答者は、やや辛口で、「ちょっと派手かなと自分で思うものをあえてつけて、リスクを取る意味が理解できません」とも。そこまで言う理由は、面接官の「9割が派手じゃないって言っても、1割が派手だと言うなら避けるべき」だから。「たくさんの面接官に会う就活においては、万人受けするものを身に着けるのが無難」なのだ。アドバイスの最後は、「所詮は時計。影響力はたかが知れている。時計に悩むのに時間をかけるくらいなら、その時間を面接練習などに費やしたほうが成功率は高いでしょうね」だった。
「就活スーツといえば(皆と同じ)黒」といった、無難さを求める風潮を批判する向きもあるが、今回の場合も「無難さ」を重視した方がよいのか、それとも「(面接時の腕時計の)影響力はたかが知れている」という助言(の一部)をもとに「気にしない」でも大丈夫なのか。なかなか悩ましい問題だ。説明会や面接を担当する人の視力の問題もあるし・・・(KH)