春らしい陽気が続くと、「ランチで外出するのが楽しみ」という人も増えるだろう。そんな時、ふと気になることがある。ビジネスパーソンたちの胸に、ぶら下がっている「社員証」だ。
付けたまま外出している人も、よく見かけるが、ある調査によれば、10人に1人の男女が、社員証を付けたまま外出する人に「イラっ」としているらしい。その理由とは・・・?
面倒なだけ?
ニュースサイト、「しらべぇ」が、全国20代~60代男女1063人にウェブアンケートを取ったところ、「社外で社員証を首からぶら下げている人を見ると、イラッとする」と答えた人は10.1%だった(「【昼休み】社員証ぶら下げてウロウロするな! イライラ止まらない男女107人怒りの声」2015年3月30日)。うっかり、社員証を首からぶら下げて外出していると、10人に1人から、冷たい目線が、注がれているかもしれない・・・。
記事では、「なぜわざわざ個人情報をぶら下げて歩いているのか理解できない(女性40代)」、「飲み会に社員証をぶら下げてきたヤツがいた。席についてから外している姿に『そのタイミングおかしいだろ』と思った。ダサい自慢(男性30代)」などの声を紹介している。確かに、社外の人もいる飲み会で、いつまでも社員証を外さない人は、時々いる。真意のほどは分からないが、中には「会社の権威を借りたい」人も、いるのかもしれない。
ツイッターでは、記事に対し、多くの反応が寄せられた。「入館証は建物を出たら隠さなきゃセキュリティー的にまずいでしょう。あれを見せびらかす文化っていつからですかね」、「社内はともかく、社外でこれぶら下げてるのって、申し訳ないけど、犬の首輪と同じに見えてしまう」など、『イラっとする派』も目立つ。一方で、「こういうのを自慢だと思う人がいるっていうのが驚き」「ただの妬みでは」という意見も多い。
あえて「外さない」人たちの真意とは?
質問サイト、「Yahoo! 知恵袋」には、「なぜ社員証を首からぶらさげたまま社外に出るのでしょうか?」との投稿があった(2014年7月19日)。投稿者は、昼休みに、「社員証の入った名札をしたままコンビニに行ったり、お店でランチしている人をたくさん見かける」という。「外し忘れか?」と思って見ると、「会社の仲間複数人で行動されている方でも(外していない様子を)見かけるので、あえて外していないように思います」。投稿者は、こうした人たちに、かなり怒りを覚えているようで、「自分がどこの会社の誰それということを、仕事と関係のない他人に見られることは全く気にしないのでしょうか?」と、問いかけた。
回答者からは、「多くの場合、会社から義務付けされていますね」との意見が。「身分証を下げて行動することで、会社の看板を背負っているという責任感を持たせ、自分の言動を抑制させること」が、会社の目的だという。中高生が、「制服を着て名札をつけていると悪いことができない」のと、同じ論理だろうか。「うちも社員証は必ず、分かる位置につけるように言われていますから、外すのが面倒でそのまコンビニへ行ったりします」という人からは、「あそこの会社の人が〇〇していたと言われないように、行動には気を付けています」との声もある。
「ベストアンサー」に選ばれたのは、結局、「大抵の企業は首からぶら下げてる社員証を、会社のゲートにかざさないと入れないので、たかだか昼休憩くらいで外す習慣がないだけだと思います・・・」。ただ、「面倒くさいだけ」というのが、多くの人のホンネかもしれない。(KH)