「意識高い」はポーズだけ ここまできたか「学生のマニュアル化」

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自分の考えに基づいたオリジナルのチャレンジを

   つまり、意識を高く見せるということまでマニュアル化していて、世界一周して著名人にあうというマニュアルを実行しているということなのです。なにしろそういう人が会いに行く著名人は見事なまでに一緒の人であり、誰かが会った人をネットで見てそのままアポっている可能性が高いです。マニュアル化もここまできたか、と感慨深いものを感じた次第です。

   意識が高そうに見えて、実際の行動をみると、ちょっと何かが違うと感じる学生に対する違和感はこれでした。彼らは、単に意識が高そうに見えるマニュアルを実行しているだけで、意識の高さを偽装していたのです。これが違和感だったのです。

   なお、若気の至りで有名人に会いに行くことは否定してません。でもその有名人のセレクトまでみんな一緒じゃ、どうしようもない。

   若気の至りをするなら、自分の考えで、行動し、ときには大恥をかきなさい。それにはチャレンジ精神があるし、大いに結構だと思います。自分の考えに基づいたオリジナルのチャレンジをされてください。大失敗でも、失笑モノでも、かっこ悪くても、有名人と会わなくても、そういう若気の至のほうがよっぽど価値があります。自分で考えて決めたことを誰がなんと言おうとやる。これが本当に意識の高い人の行動です。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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