年金への不安が広がるなか、将来のことを考えて貯金しておく、という若者は結構いるようだ。高くはない給料から貯金するために、様々な節約術を試している、という人もいるのでは。
ところが、若者に向けて「貯金したいなら節約するな」という主張が出て、ネット上で話題になっている。
学生時代の友人との飲み会や、勉強会に参加すべき
話題の主張は2015年3月25日、東洋経済オンラインに掲載された。社会保険労務士の井戸美枝氏による新社会人に向けての記事で、見出しはズバリ「たっぷり貯金したいなら、節約はするな」だ。
全産業ベースの男女合わせた、新規学卒者の初任給額の平均が18万7100円だとして、「え~っ、たったのコレっぽっち」と思っても、「だからといって、いきなり節約に励むのも、お勧めできない」というのだ。
給料が2万円余ったとして、それを「いくら長く預けても全く利息が付かない預金口座に、いそいそと預けてしまう」と、その金は「もはや死んだのも同然」。
将来の経済効果を考えれば、「未来のお客様になる可能性がある」学生時代の友人との飲み会や、スキルが高まるだけでなく強力な人脈も作れる可能性がある勉強会などに使うべきだ、と主張している。
そして「これからの時代、節約よりも収入源を増やすことの方が、より大事」だとして、アフィリエイトやネットトレードなどの副業、副業が本業の収入を超えたら起業、結婚した際には少しで良いから2人とも働いて収入源を確保すること、を勧めている。
「自己投資は惜しむな」「使えば何倍にもなって戻ってくる」賛同意見も
この記事に対し、ツイッターでは
「新卒がいきなり副業始めていい顔してくれる会社なんてあるんかいな」
「20代の若手社員がやるべきことは副業なんだろうか?本業で成果を出した方が収入あがんないかね」
など、疑問も書き込まれている。
一方、「理解できる」という声も少なくない。
「これは本当。死に金でない限りガンガン使った方がいい。何倍にもなって戻ってくる」
「貯金が美徳だったのは高金利時代の話。自己投資は惜しむべきでない。だが余程高収入でなければ自己投資のための倹約は必要」
「20代の自分への投資はいつかきっと大きなリターンになるね」
新社会人や若手社員にとって、決して多くない給料でも自分への投資は重要、ということのよう。結局自己投資を捻出するために節約する羽目になりそうだが・・・。(MM)