企業のマタニティハラスメントの加害者は、直属の男性上司が30%と最も多いことがわかった。マタハラ被害者でつくるマタニティハラスメント対策ネットワーク(マタハラNet)が2015年3月30日、被害の実態をまとめた「マタハラ白書」を公表した。経営者や上司、同僚を含め、男性からが55%を占める一方で、女性から受けた人も約3割にのぼった(複数回答)。人事担当者(男女問わず)が加害者のケースも13%あった。
インターネットで1月に調査し、マタハラ被害を経験した女性186人から回答を得た。
企業規模は、社員数100人未満が44%、1000人以上が28%。東証1部に上場する企業も19%あった。育休などの制度が整った大手企業でもマタハラが起きていることがうかがえる。
「マタハラ白書」には、
「切迫流産で安静にするようにと診断を受けた際、直属の上司から『けじめをつけろ』と退職を強要された」
「『子育てしながらの仕事は無理がある。辞めたら?』と言われた」
「『残業できないなら戦力外』と言われた」
などの実態が報告されている。