日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は、2015年度の新入社員について「消せるボールペン型」と名付けた。3月24日、発表した。見かけはありきたりなボールペンだが、見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ、不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手のよさから酷使しすぎると、いわゆるブラック企業と誤解されて、すぐにインクが切れて(早期に離職して)しまったりするという。
今春の新入社員は、現役生なら東日本大震災直後に大学に入学しており、ボランティアなど状況の変化に対応してきた世代と分析。「見かけはありきたりなボールペンだが、機能は大きく異なっている」としている。
2015年度入社の就職活動は、堅調な企業業績を反映して新卒採用も活発化する傾向にある。大卒予定者の就職内定状況調査(2月1日時点、厚生労働省・文部科学省)によると、今春卒業予定の大学生の内定率は86.7%で、現行制度(12月解禁、4月選考開始)になった13年の81.7%、14年の82.9%を上回っている。
なお、「職業のあり方研究会」は若者の就労支援、教育の専門家などで構成され、多くの企業、学校等の就職採用関係者の協力を得ながら、その年の新卒入社者の特徴や就職採用環境の動向などについて調査研究を行っている。