「勝ちパターン」VS「挑戦→失敗→進化」 営業に必要な姿勢とは

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バランスの取れた取り組みが大事

   では、この失敗の原因は何でしょうか?それは窓口担当者にしか話を聞かなかったことです。その上司や周辺の人にも話を聞いて、計画が本当かどうかをよく確認しなければなりませんでした。自分に落ち度があったのです。しかし、この教訓からヒアリングの段階で注意すべきことがわかったのですから、落ち込む必要はありません。それを基本行動のルールに付け加えればいい。「なぜ失敗したのか?」を考えるだけでなく、「どうしたら同じ失敗を二度と繰り返さずに、最終的に契約につなげられるようなヒアリングができるだろうか?」と、建設的かつ具体的に考えることが重要です。失敗から得た教訓や解決策は、成功パターンの基本行動のルールにオプションとして入れれば、成功パターンがまた一つ、進化します。一番良くないのは、失敗から目をそらし、教訓やノウハウを何一つ学ばないことです。

   さて、こう考えると確率論に頼り、同じ勝ちパターンを愚直に取り組むだけの営業は如何なものか?新しい営業手法に挑戦して、失敗して、そこから進化する勇気こそ大事にも思えます。結論として、愚直を基本にしつつ、ときには挑戦を忘れないバランスの取れた取り組みが大事なのでしょう。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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