先日、絆フェスタという日本とカンボジアのお祭りに、サムライカレーとして出店することにしました。
販売する物はカレーライスや寿司、カレーパンやカンボジア風の焼きそば、焼き飯など。 サムライカレーの店舗で作り、現地に持っていき、クーラーボックスで保存する予定でした。
お祭りの前日、プノンペンの現地で会場設営を始めると、予想以上にちゃんとした電源設備と広いスペースがあります。
「なんか、せっかくこんなスペースがあるのに、屋台的なものだけじゃもったいなくね?」
ということで、会場まわりを歩いて見ると、ちょうどいいところに中古の冷蔵庫屋がありました。
当初は「売る物だから・・・」
「これって借りられないかな?」
ということで、早速店員に交渉。
「ここは、レンタルショップじゃないから・・・。売る物だから・・・」と、当然の反応をされたわけですが、後ろの方にいる店長に話しかけると
「OK!じゃあ、3日で70ドル!」
と、あっさりレンタルしてくれました。さらに交渉して、プラスチックの椅子3つもゲット。
「これなら、冷たい物売れますね」
と、いうわけで、コーラやアクエリアスの飲み物も大量に入荷。
「冷凍庫もついてますから、かき氷とかもいけませんか?」
と、いうわけで、氷を購入し、昨年かき氷屋台をやったときのかき氷器もとりだしてきます。
そして3日後。
店舗で大量に作ったカレーや寿司、焼き飯は飛ぶように売れ、見事完売!
そして、一番数が出たのが、なんとかき氷。家庭用のかき氷器で、重さ約20キロ以上の氷をかいて売りさばきました。
ドリンクも(私が個人的に好きだから入荷した葡萄ドリンク以外は)全て完売。
当初の目標、3日で500食を上回る、600食以上を売り上げることができました。
理屈をこねていないで、行動!
この冷蔵庫がなければ、店舗で大量に生産することもできませんでしたし、かき氷やドリンクの販売はここまでできませんでした。あの時、たまたま見かけた電気屋で、ダメ元で交渉した結果が、目標達成に大きく寄与したのです。
あらかじめたてた計画ではクーラーボックスだったから、
カンボジアの電化製品レンタル店の場所を知らないから、
見つけた場所は販売店であり、レンタル店ではないから――
冷蔵庫を調達できない理由はたくさんあります。
でも、町を歩き、勇気を出して、ダメ元で行動を起こすことで状況を切り拓くことができ、それが大きな成果に結びつくのです。
理屈をこねていないで、行動!というのはサムライカレー研修生に日々伝えていることですが、それがこのように結果に結びつくことによって、彼らにとっての大きな学びになってくれたらと思います。(森山たつを)