郷に入れば郷に従え??
この話題に触れると、「ここは日本、郷に入れば郷に従え」という反論が必ず来る。
郷に入れば郷に従え、と考える人もいるだろうが、私は原理原則を貫く方だ。スーツは紺色と、チャコールグレーに限る。
もちろん、ここは日本だから、ビジネスで黒のスーツを着るのも許容しようというのは、まあいいだろう。おかしいなぁと思っても、日本人が外国の変わり種の寿司をみて、まあそれもありかな、と思うのと一緒だ。
しかし、失笑するのは、黒以外はダメだと思い込んでいる人々だ。
就活の質問のなかでも「チャコールグレーのスーツをきたら非常識といわれた」といった書き込みがある。黒のほうが本来非常識なのに、英国首相が着るグレーのほうを逆に非常識だと勘違いするなんたるガラパゴス感覚か!!
紺やグレーにくわえて、日本なら黒もOKというのは許容できる。
しかし、紺やグレーはNGで、黒が正式というのは、ガラパゴスも行き着くところまでいったものだ。
そういう常識を押し通すひとのスーツからは、黒ではなく、悪臭がただよってくる。
私は、外国で、日本の「正装」だと吹きこまれて浴衣を着ているひとの話をきいた。それは温泉旅館の寝間着だといったのだが、かれらがジャパニーズの正装だとおもっているらしい。これと同じだ。
もし、外国で、浴衣こそが正装で、紋付袴が非常識とされている国がでてきたらどう思うか。
もうこういうくだらない議論には終止符を打ちたい。(大石哲之)