一緒に仕事ができるパートナーが何十倍にも
例えば、あなたの会社にフランス人のスタッフが入ってきたとして、英語しか話さないフランス人と、片言ながらも日本語を話そうと努力するフランス人がきたら、どっちが仲間になれそうだとおもうでしょうか?
これを上手く使ったのが、日産のカルロス・ゴーン。
彼は、コストカッターと恐れられてやってきて、野球部も廃止になるのではないかと社内では戦々恐々としていたのですが、東京ドームの試合を見に来て、試合終了後、急遽通訳に「これを日本語に訳してくれ」とメモを渡し、応援に来ていた社員に向かってたどたどしい日本語で「皆さんが応援している姿に感動した」とスピーチし、野球部の存続を明言したのです(その10年後に休部するのですが)。
カンボジア人や日本人のように、マイナーな言語の国民は、自分たちの国の言葉を覚えようとしてくれている姿を見るだけでも仲間感を感じるのです。
最初にこの様な体験をすると、外国人と会話をすることに抵抗がなくなります。そして、クメール人スタッフとも打ち解ける事ができ、その後の仕事がスムーズになります。
最初はどぎまぎしていた研修生も、4週間の研修後にはすっかりあたりに友達が増え、最終日にはあちこちに挨拶をしてまわるくらいに地域に馴染めるのです。
この感覚を若いうちに掴んでおくと、外国人と一緒に仕事をすることへの抵抗が一気になくなります。それは、一緒に仕事ができるパートナーが何十倍にも増えると言うことで、人生の選択肢が一気に広がるのです。
日本の若者がいろんなところで活躍する第一歩として、ガンガン背中を押していこうと思っています。(森山たつを)