先日から、「大塚家具」(本社・東京)の『お家騒動』が、お茶の間を賑わせている。創業者一族内で、経営方針をめぐる内紛が続き、関連の報道では「父と娘の泥仕合」「父娘対決」といった言葉も目につく。
こうした「経営者一族内の争い」は、他にも結構あるようで、ネットでは「うちでも親族間の闘いがあった」とか、「巻き込まれて、苦労した」という声も寄せられている。
「オーナー企業」の割合は54.4%
帝国データバンクが実施した、「第3回 全国オーナー企業分析」によると、日本の全企業に占めるオーナー企業の比率は、54.4%。社数にして、19万9203 社にのぼる(2014年1月6日公表)。この調査では、「オーナー企業」=「過去3年間に『代表者名』と『筆頭株主名』が同一であることが確認できた株式会社および有限会社」と定義されているため、同社によれば、「代表者ではなく、親族が株式を所有しているケースを含めれば、実際には相当数のオーナー企業が存在する」という。大塚家具も、筆頭株主は「代表者」(娘)ではなく、「会長」(父)であることを考えると、「(54.4%を上回る)相当数のオーナー企業が存在する」という指摘は的を射ているようだ。
こうした形態の会社は、「同族経営」や「ファミリービジネス」とも呼ばれる。関係する社員は少なくないようで、中には「経営者一族の内紛」に遭遇するケースもあるようだ。
ツイッターでは、「うちの親戚がやってた会社も親族経営だったけど、それはそれは、泥沼やったぞwww」とか、「大塚家具のお家騒動見てると、ほんと・・・うちも似たようなことあったから、苦しい。結局、どちらかが譲らないと一生決別だよ・・・」と、過去に「内紛」を経験したという人のつぶやきが見受けられた。『泥沼』、『一生決別』など、かなりドロドロした様子が伝わってくる。
「公の場で親子の問題にしたらあかんよな」
自営業とみられる女性からは、「うちも自営やから、将来、娘が継ぐとなって、夫と対立したら・・・と置き換えて考えてしまうわ~。親側の気持ちもわからんでもないし、でも感覚としては娘さんの方に近いなぁ~。しかし、公の場で親子の問題にしたらあかんよな」とのツイートもあった。ニュースを見て、他人ごととは思えないのだろう。将来への危機感を募らせている様子が伺える。
一方、「会社組織の同族同士の悪口の言い合いで、『どう思う?』と聞かれた時に、『どうでもいいわ』と言いそうになったところを、『んーどうでしょう』と、シゲオナガシマ風に誤魔化した」という人もいた。社員たちにとっては、同族間の争いや、悪口の言い合いを、上手く「流す」テクニックも、必要なのかもしれない。(KH)