卒業シーズンがやって来た。この4月から社会人になるという人は、期待や不安に胸を膨らませていることだろう。
そろそろ仕事用のスーツを準備し始めようか、という人も多いだろうが、付いて回るのは「どのくらいのお値段のものを買えばいいの?」というお悩みだ。
「オシャレじゃないんだから・・・」オーダーメイドしたい、に厳しい声
Yahoo!知恵袋に、4月から社会人になるという人の相談が投稿されている(2015年1月9日)。
相談者はスーツを作るそうだが、父親からは「会社で着る背広は学校の制服と同じだ 洋服の青山か青木で作れ 吊し(編注:既成品)で十分だ」と言われている。本人は「せっかく社会人になるので」とオーダーメイドで作りたいという。「サラリーマンの先輩方 皆様新卒で会社に入社する際にはスーツを仕立屋に誂えさせましたか」と、意見を求めている。
回答欄には、
「どのような仕事か不明ですが、会社で着る背広は制服代わりの『仕事着』です。オシャレで着るわけではありません。特に新入社員の場合には、例えば、職場で荷物運びなどの力仕事や汚れ仕事が回ってくることがあります。私なら、半人前のくせに身なりだけは高そうにしている身分をわきまえていない奴には、わざと汚れ仕事を命令しますね(笑)」
「オーダーメイドも1、2着はあって良いとは思いますが、新人1年生という立場を考慮する必要もあるかと思います。新人はオーダーメイドはダメ、と言っているわけではありません。入社式や祭事などの際にはオーダーメイド着用でも良いとは思いますが、社会の仕組みや仕事のイロハもわからないうちから、身なりばかりを気にしていても、『ただ浮いているヤツ』と思われるのがオチでしょう」
「誰が稼いだ金でオーダーするつもりなんだ? と問いたい。オーダーメイドが欲しければ、自分で稼いでそれで好きなだけ仕立てれば良い。親のスネかじってる間は5万以下のスーツで十分。尚、職場で一人前になれた頃には20~30万程度のスーツでも揃えるべし」
と、なかなか厳しめな声が寄せられている。
「年収の2.5%を上限の目安に」
あまり気合を入れすぎても浮いてしまう、ということのようだが、かと言って初めてのスーツ、適当に買ってしまうというのも寂しいものだ。どのくらいの値段で揃えるのがいいのだろうか。
「サラリーマンのファッションを考える」というブログでは、「新入社員はいくらぐらいのスーツを買うべきか」について「こだわるならば、年収の2.5%くらいを上限の目安にしてはどうでしょうか」と提案している。高価なスーツは生地が薄く、耐久性が低いことがままあるので、自分の年収で維持できるレベルの価格のスーツを選ぶのがよい、という。
既成品のスーツに関しては、「3万円と5万円のスーツでは差が大きいのですが、8万円と10万円では殆ど見分けがつきません」として、「完璧な標準体型以外の方で6万円以上の予算がある場合はビスポーク(オーダー)した方が良いと思います」とアドバイスしている。
なお、ビジネス総合誌「PRESIDENT(プレジデント)」オンライン版の「課長、部長になったらいくらのスーツを着るべきか」という記事(14年11月6日配信)では、「新人は4万円がスーツの価格の目安」とされている。(MM)