2016年3月に卒業する学生の採用活動は、2015年からスケジュールが大幅に繰り下げられて3月に広報が解禁、8月に採用選考が解禁することになるが、企業の7割弱が採用選考前の8月以前に「内定」を出す予定にしていることがわかった。人材情報のディスコ キャリアサービスが「2016年度・新卒採用に関する企業調査‐採用方針調査」を、15年2月23日に発表した。1236社から回答を得た。
調査によると、「内定出し」の時期は、「8月上旬」が14.9%、最も多かったのは「8月より前」で、66.4%にのぼった。
「筆記・適性テスト開始」は、「4月上旬」が11.5%、「4月中旬」が11.4%と高いものの、3月以降の開始時期はバラつきがみられるという。「面接開始」は、選考解禁直後の「8月上旬」が14.9%と最も高いが、企業規模によって差がみられ、従業員1000人以上の大手企業でこの時期に集中している(21.7%)。選考解禁前(7月以前)に面接を開始する企業を合計すると79.5%となり、約8割にのぼる。
16年3月の卒業予定者の採用数は、引き続き増加する見込み。「増加」と回答した企業は29.2%で、「減少」の6.9%を大幅に上回った。
ディスコによれば、新卒マーケットは2011年度を底に好転。採用を「増加」する企業は5年連続で増え、採用意欲は年々高まっている。そうしたなか、採用活動の期間の短期化も重なって、優秀な人材を確保するための競争が激化するとみられる。