3月1日から解禁される「就活」を前に、不安をネットに吐露する学生は多い。今回は、「どうしても飛行機に乗りたくないが、それを言ったらクビになってしまうのか?」という学生からの、相談。あなたは、共感できるだろうか。それとも・・・
小学生の時、航空機事故の本を見つけて以来「恐怖症」に
質問サイト、教えて!gooには、「就職してから出張を命じられたとき、飛行機に乗ることを拒否すると懲戒免職になると思いますか?」との投稿があった。質問者は学生。小学生のとき、「図書館で偶然、航空機事故について書かれた本を見かけ」、それを機に「航空機事故について多くの本を読んだ」という。その結果、「飛行機は恐ろしい乗り物だ。乗るべきではない」という結論に達した。飛行機に乗りたくないため、修学旅行にも行かなかったそうだ。それでも時々、飛行機事故の「悪夢」を見る。「そんな私は、飛行機恐怖症だと思っています」という質問者。できれば車にも乗りたくないそうだが、それを理由に、解雇されることはあるのか、知りたがっている。
回答者からは、かなり厳しい意見が寄せられた。まず、「乗り物に乗らないポリシーをお持ちなら、採用面接の際に会社側に告知する必要がある」という意見。「隠したまま就職して、『実は飛行機やクルマに乗りたくありません』と『出張拒否・社用外出拒否』すれば、採用取り消しになる可能性がある」という人も。さらに、「そういう変わったポリシーをお持ちの方は、面接などで会社側に告知した段階で、不採用になると思うので(優秀で出張に行ってもらえる採用希望の学生は他にもいますから)、どっちにしろ、まともな会社には就職出来ないと思います」と、手厳しい。「解雇うんぬんより、そんな態度で『採用してもらえるか』心配しなさい」ということだろうか。
野球選手にも「飛行機恐怖症」
「飛行機恐怖症」という病気は、実際にあるようだ。昨(2014)年7月の、スポーツ紙報道では、DeNAのユリエスキ・グリエル内野手(30)が、台風接近にともなう「飛行機の揺れ」に不安を訴え、巨人との沖縄シリーズを欠場。横浜市内の病院で検査を受けた結果、「飛行機恐怖症」と診断されたという(「グリエル『飛行機恐怖症』沖縄遠征拒否」ニッカンスポーツ・コム、2014年7月8日)。
身近とはいえないが、実際に悩んでいる人がいる病気だ。別の回答者からは、「飛行機に乗らないこと自体で、懲戒免職になることはありません」との回答もあった。通常の出張なら、新幹線などの利用で代替できるからだ。しかし、そうした勤務態度では、会社から「高い評価を得ることは困難になるでしょう」とも。
また別の回答者からは、同僚に、「飛行機に乗ると気圧の変化に耳が対応できず、頭がガンガンしてめまいを起こす人がいた」という意見もあった。「その人は、新幹線か車でしか出張に行きません。飛行機に乗れないだけで解雇するほど、会社は厳しくないです」と、こちらは、かなり温かい意見だ。
さらには、「そんなに飛行機が怖いなら、起業すれば良い」という人も。確かに、起業してしまえば、飛行機に乗らないのも自由だ。自分が絶対に「できないこと、やりたくないこと」を再優先に、身の振り方を考えるのも悪くない・・・かもしれない。(KH)