東南アジアで外国人を雇って事業をしているときに常に思うことは、「日本人は優秀だ」ということです。
こういうことを言うと、「○○人にも優秀な人がいる」「△△人のトップ層は・・・」という話になるわけですが、それはそれで正しいです。どこの国にも優秀な人がいますし、東南アジアの(収入や学歴で)トップ層は、世界の一流大学に留学しているので超絶優秀です。
ただ、私が言っているのはそういう「優秀な人」ではなく、全体の平均値の話です。
東南アジアでは結構な確率で初日から出勤しないんです
例えば、バイトでもなんでも、大学をでていて英語が喋れるくらいの人を面接試験をして「では、まずは○日○時に出勤してください」となったとき、普通は来ると思うじゃないですか。
でも、東南アジアでは結構な確率で初日から出勤しないんです。
前日になって「重要なアポイントメントが入ったから、明日は遅れます」などというメールがくることはざらです。初出勤日より重要なアポがそんなに簡単にはいるもんなのでしょうか?
「じゃあ、○時でいいから来て」といって翌日になると、○時の30分前にメールが来て「アポが延びて帰れなくなった。今日はいけない」となります。
大体「遅れます」という連絡が来た時の80%は、なんやかや理由をつけて来ないのです。
おそらく、前日に行くのが嫌になって、休むと言うと怒られるから遅れると言い、その後に休むと言ってくるのでしょう。まあ、連絡があるだけましですが。
こんな感じで、「来る、来ない」レベルから神経を使わなくてはならないのが東南アジア。最初は「自分のマネジメント手法が悪いのではないか?」などと考えてしまうのですが、他の日本人経営者と話をしても「まあ、そんなもんだよ」と軽く返ってきます。
「日本人のマネジメント手法が悪いのではないか」と思い、インド人の経営者の人に話をすると「ホントその通りだね。彼らにそれを期待してはいけない」と諭されました。
実際に来て、体験してみてはじめてその恐ろしさがわかる
もし、日本で勤続20年無遅刻無欠勤が駐在員として東南アジアに来たらどうなるでしょう。まずは、その余りの想定外に、業務を回すことが非常に困難になるのではないでしょうか。そして、落ち着いてきたところで「こんなに時間通り来ないのは自分のマネジメントに落ち度があるのでは・・・」と悩み始めてしまうと思います。
こうやって、日本では真面目で優秀なマネージャであっても、東南アジアではその手腕を発揮出来ず、心を病んでしまうことがよくあるのです。
この様な感覚は、この記事を読んで「そうだよね」と思っているだけではダメです。実際に来て、体験してみてはじめてその恐ろしさがわかるのです。
だから、若い内に海外での就業は経験して欲しいと思いますし、そういう人がこれから重宝されると思うのです。
もっというと、昨今は日本の学校でも学級崩壊などが騒がれており、「時間通り来ない」人材が増えてくる可能性があります。そんな人たちをマネジメントできるようになるためにも、東南アジアは絶好の修行の場なのです。
そんな東南アジアをはじめ、世界各国での長期インターンをする学生に、奨学金を出す国家プロジェクト「トビタテ!留学ジャパン」というものがあります。
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