今年(2015年)の1月下旬から2月上旬は、首都圏でも毎週のように「通勤時間帯に雪」の予報が出て、ビジネスパーソンをやきもきさせた。こうした予報が出た場合、「電車が遅れそうだから、早めに出社する」という人もいれば、そうした風潮に異を唱え「雪での遅刻は仕方ない」と考える人もいる。それぞれの言い分とは。
「デキる男は、雪の日は早めに家を出る」?
子供の頃は、雪が降るとわくわくしたものだが、社会人ともなると、事情は違う。電車は遅延、駅構内は大混雑。挙げ句の果てに、慣れない雪道を急いで、足を滑らせ、恥ずかしいやら体が痛いやら・・・なんてこともある。
都心でも雪が少し積もった1月30日や、2月5日の朝、ツイッターでは、「朝、会社まで1時半以上かかった・・・安定の遅刻。雪こえぇ」とか、「雪のおかげで、会社に遅刻しそうになって焦った」などのつぶやきが目立った。雪のせいで、朝からあせった人も、多かったようだ。
一方、「デキる」ビジネスパーソンは、不測の事態に備えて、雪の日も計画的に出社する、というイメージもある。マイナビウーマンが、22歳~34歳の社会人男性170人に対し、「雪の日の通勤」で、どんなことに注意しているか聞いたところ(複数回答)、トップは60%で「早めに家を出る」、2位は20%で「普段履いている滑りにくい靴で出かける」、3位は17.1%で「履き替える靴や靴下、服を持っていく」となった(「『デキる男』はココがちがう! 『雪の日の通勤』で気をつけていること10」2014年2月5日、方法はウェブアンケート)。
記事では、「雪の日は思わぬ事態が起こりがち」なので、「早めに家を出ておくことは、社会人として大事なことなのかもしれません」とコメントしている。
「なんで皆さんいつも通りに出社してるんですかねぇ」
実際、ツイッターでは、同僚が「雪」を理由に遅れてきたことに対し、苛立つ人も多い。いつも、「時間ぎりぎりに出社する連中が5~10分ぐらい遅刻出社して、『雪で遅れててねぇ、あはは』と言い訳するのに、プチイライラする朝。延滞の可能性があるんだから、その分早く家出ろ!」と、怒る人もいれば、「雪のせいで遅刻しましたとか、言い訳にならんやろ」、「雪はお前の遅刻の言い訳のために降ってるんじゃないんだよ!」という人もいる。
自分は早めに家を出て、定時に出社したのに、同僚が「雪のせいで」と、平気で遅刻するのを見ると、なんだか損した気分になるのかもしれない。
ただ、雪の日も、全員が通常通り出社してくること自体が「そもそもおかしい」という意見もある。ツイッターでは、雪が降った1月下旬、「なんで雪なのにこんな人多いの? みんな会社休めよ」、「雪なのに、なんで皆さんいつも通りに出社してるんですかねぇ・・・」と、疑問を呈する人も目立った。そんな人たちも、ツイートしている時間を見ると、やはり通勤時間帯、というケースが多い。結局、「雪でも台風でも、会社に行くのが日本人の社畜ね☆」と、皮肉まじりに自嘲する人もいた。今年も、ビジネスパーソンたちを悩ませた「雪の季節」が、終わろうとしている。(KH)