「連絡はLINEで取る」ことが、若い世代を中心に今や当たり前になりつつある。親しい上司や先輩、同僚とアカウントを交換している人もいるだろう。
手っ取り早く連絡が取れるという利点もあるが、遅刻や欠勤の連絡をLINEで済ませるのはアリなのだろうか。
「電話でないとダメ」「メールはOKだが、LINEはNO」
Q&Aサイト「発言小町」に、「メール・LINEでの遅刻・欠勤連絡」というトピックが立てられた(2015年1月18日)。
質問者は勤続10年目の社員で、遅刻・欠勤の連絡はメールや伝言ではなく、必ず会社に直接連絡するようにしているが、同僚や後輩がメールやLINEで「○○(上司名)には俺が言っとくよ~。」「○○に言っといて~。」とやっていることに疑問を持っているという。「私の考え方は古いのか、それとも周囲の行動があれなのか、聞いてみたいと思ってトピを立ててみました」と、意見を求めている。
回答欄を見ると、
「26歳です。私もメールやラインでそういった連絡を済まそうとするのは非常識だと思います」
「遅刻、欠勤は基本的に電話でないと認められないと教育されました。メールやLineはあり得ません。社会人として失格だと思っていました」
「Lineやらメールやらで勤怠を同僚経由で上司に連絡する、という行為は基本的に許容出来ることじゃないです。ビジネスマナーどころか、社会の常識に照らして完全アウトです」
など質問者への賛同が寄せられている。
メールでの連絡が奨励されているという会社もあるようだが、「わが上司はメール派ですがLINEには否定的です」と、やはりLINEはナシ、と考えられるケースが多そうだ。
一方で、
「知人(アラフィフ)の職場ではLINEで業務連絡をし合っていて、欠勤連絡もOKなんだそうです。全員、日中は出払ってしまうような職場なので、LINEとかで連絡し合った方が楽なんでしょう、たぶん」 「国内大手メーカーのIT部署ではメールどころかTwitterで『電車遅延のため遅れます』とやっていました。ひとつのつぶやきで部内の全員が把握できるのでなかなか便利でした」
との報告もあった。
LINEで連絡したのに・・・無断欠勤扱い
基本的には上司の考え方や職場の空気に従えばよさそうだが、LINEでの業務連絡はやはり気を付けた方がいいという例が、ダイヤモンド・オンラインの、キャリアコンサルタント・櫻井樹吏氏による記事(14年10月8日)で紹介されている。
新卒で運送関係の仕事に就職したAさんが、先輩の男性とLINEのアカウントを交換し、業務の復習やちょっとした相談をするようになった。ある日、体調不良でその先輩に「欠勤させてください」とLINEでメッセージを送ったが、先輩は運転中のため気付かず。Aさんは本社への連絡を怠っていて、無断欠勤扱いになってしまったという。
櫻井氏は、「Aさんの場合は先輩とのやり取りがそのままスタンダードになり、LINEを使用するのが当たり前という認識になってしまったようです」とした上で、
「あくまで雇用主は会社なので、最初に本社へ連絡するのが一般的」
「勤務先のルールや体調不良の度合いなどの要因によって例外もあるが、欠勤は自分と会社で相談してから決定するのが望ましく、電話で直接連絡を取るのがよい」
と述べている。(MM)