1年以上仕事を探している長期失業者が減っている。総務省が2015年2月17日に発表した2014年の労働力調査によると、長期失業者は前年比15万人減の89万人となり、5年ぶりに100万人を割り込んだ。直近のピークの2010年(121万人)から26%減り、08年以来の水準となる。長期失業者の4分の3が男性だが、男女ともに減っている。
背景には、人手不足で企業からの求人が増えて、仕事に就きやすくなっていることがある。仕事を探す人1人に対する求人数を示す有効求人倍率は1倍を超えて、職種や賃金といった労働条件にこだわらなければ、仕事に就きやすくなっている。
完全失業者に仕事に就けない理由を聞いたところ、「条件にはこだわらないが仕事がない」と答えた人は7%にとどまり、過去10年で最も少なくなった。