日本でもおなじみのコーヒーブランド「ネスカフェ」が、イギリスで一般人に朝からドッキリを仕掛ける企画を展開中(2015年2月上旬現在)である。
この企画「Big Start」は、消費者にすてきな一日のスタートを切ってもらおうと、一般人をおどかすのではなく、喜んでもらう仕掛けを、「通勤途中」にさまざま用意するもの。サイトでは、キャンペーンを告知すべく、実際にドッキリを仕掛けた動画が公開されている。
まるで街の人気モノ?
今回のターゲットは、Dave Ryanさん。家を出発し歩いていると向こうから杖をついた老婆が歩いてくる。すれちがいざま、老婆がつまずいて杖を落としたのでDaveさんが拾ってあげると、彼女は「すてきな一日を」とお礼をいう。気持ちがいい一日のスタートだ。
また歩いていると、道端に50ポンド札(約8900円)が5枚落ちている。これは朝からラッキー、Daveさんは拾うかと思いきや気づかず通りすぎてしまう。これは仕掛け人側も想定外だったようだ。ただ、もしもネコババしていたら、それはそれで後味が微妙だが・・・。
今度は向こうからブロンドヘアーの美しい双子?の女性が歩いてきた。女性たちはすれちがいざまDaveさんに会釈して微笑みかける。テンションが上がったDaveさんはすれちがったあとも何度も振り返る。仕掛け人席に座っていた友人たちもこれには爆笑だった。
ここから演出が派手になっていく。
配達員が近づいてきて「Ryanさんですか?ここにサインを」と声をかけてくる。渡されたのはダンボールの靴箱。ネスカフェはDaveさんがサッカーシューズを欲しがっていたことを事前に調べていたのだ。Daveさんもさすがに「なにやらおかしい」と気づきはじめる。
現在仕掛け人を募集中
後ろから自転車で追い越していったアフロヘアーの男が着ていた上着の背中には「Dave Ryan」の文字。まるで自分がサッカー選手にでもなったような気分だ。さらにすれちがうトラックの電光掲示板には「Hi Dave. Yes you Dave.(やあ、デイブ。そうだよ、君だよ)」の文字。
いよいよ、これが何者かの仕業だと気づいた様子のDaveさん。ここでようやく仕掛け人席にいた友人2人が登場。Daveさんは、「こんなにクレイジーな2分間は初めてだったよ」とドッキリであることを理解したようだ。ちなみにこの動画は、50万回以上、再生されている。
ウェブサイトでは、イギリス限定で友人にドッキリを仕掛けたいひとを募集している。選ばれれば、先ほどのトラックの電光掲示板や、飛行機が飛んでかかげる大きなバナー広告で友人をおどろかせたり、その様子を隠しカメラで撮影したりしてくれるという。
「すてきな一日のスタート」=ネスカフェということだろうが、この企画は、仕掛ける側のひとにとっても「すてきな一日のスタート」となりそうな気がした。(岡徳之)