この連載でも英語力が抜群に上がった工業高校出身のリケダンや、国際会議での発表の冒頭でフリーズした大学院生の話を紹介した。そう、理系の研究者にとっても英語力は必須なのである。まあべつに英文学を専攻しているわけではないので、英語で書かれた小難しい小説や歴史書を読む必要は無く、自分の専門分野周りの用語が理解でき、辞書を片手に論文が読め、かつ日常会話が普通にこなせる程度で良いけどね。
日常会話というと、
「『挨拶』や『道案内』ができれば良いですか?」
とよく聞かれるけど、それ、日常会話のレベルに達してないから・・・。まあ、その程度でも2020年の東京では役に立つかもしれないが。
どれも努力の賜物
何を隠そう私は英語が大っ嫌いであった。自分の大学入試の時に「英語が試験科目にない大学は・・・」とマジに探したぐらいである。
まあ、当時も今も理系・文系関わらずそんな大学は皆無だけど。正直今でも英語が得意とは言い難いかな。英語での講演の時はそれなりの準備が必要だし、論文の執筆も日本語ほど流暢にはいかない。
なんとか「Terrible English」を脱して最低限の「Understandable English」を取得しようと努力しているというのが実情である。
そういうこともあり、流暢に英語を話す大学の先生らに
「どうやって、英語力を勉強したんですか?」
と聞いたことがある。
「1週間ぐらいウォークマン(テープの時代)でずーっと英語を聞いてたら、分かるようになった」
「学生時代にESSに入ってた」
「留学して向こうで学位(Ph.D.)を取った」
様々であるがどれも努力の賜物である、一朝一夕にはいかない。最低でも1週間は必要である・・・たぶん私みたいな凡人ではもっとかかるだろう。