有給休暇は、原則として取得の理由を問わず、労働者に認められている正当な権利だ(会社側に時季変更権はあるが)。
子供がいる共働き家庭だと、子供の学校行事や体調不良などで会社を休むことも多く、社内でも「子供が理由の休暇申請」は当たり前、仕方ない、と受け止められるケースが多そうだ。では、「夫が理由の休暇申請」も同じように受け止めてもらえるのだろうか?
歩くのもままならない夫の通院に付き添い
Q&Aサイト「発言小町」に、「子供が理由で休むことと夫が理由で休むことの違い」というトピックが立てられた(2015年1月26日)。
相談者は結婚5年、子供なしの2人暮らし。共働きで、相談者はパートをしているという。
ここ3か月ほど夫の体調がすぐれず、入院を勧められるほどだったが、繁忙期のため通院で様子をみていたところ、繁忙期を過ぎた後に職場で倒れ、そのまま入院になってしまった。
自身の職場には、夫の手術や退院など事前に予定がわかっている時は前もって、またどうしても心配な時は病院に付き添っていくかもしれない、とも伝え、管理者に了承を得ていた。実際、夫が歩くのもままならないような状態だった時もあり、相談者がパートを休んで病院に付き添ったという。
すると同じ職場の「お局様」ポジションの女性に、「小さな子供ではなく大人である主人の付き添いで数日(3か月間で5日ほど)休むのはどうなのか」と怒られてしまった。それ以来、職場での風当たりが強くなってしまったそうだ。
「(大人の)主人のことで休むことは、それほど非常識だったのでしょうか・・・?」
と、回答者に意見を求めている。
「許可得た休みなら問題なし」VS「そこまで酷くなったのは自業自得」
回答欄では、
「妻1人子2人の既婚男性ですが、もし同じ立場だったら私も同じように仕事は休みます。金は働けばなんとかなるけれど、私の妻は世界でたったひとりだけだから。それに病気のときって子供でもいい年の大人でも、ひとりでいると心細く不安ですからね。(特に病院での待ち時間中とかは・・・)大切な人だからこそ、そんなときには寄り添っていてあげたいと私は思います」
「大人がひとりでは何もできなくなるほどの重病、というのはそういう目にあったことのない人、そういう病人を世話したことない人には想像できないものです。(中略)雇い主(管理者)が納得しており、許可を得て取得したお休みなら、同僚に非難されるいわれはありません。万が一それで業務に支障があってもそれは管理者の責任です」
など、相談者に理解を示す声が上がっている一方、
「大人と子供の違いは、自分で判断が出来るかどうかです。病院から入院を勧められていたにも関わらず、入院しないで通院を選び、その結果(かどうかは分かりませんが)酷くなったのはご主人の自業自得です」
「子どもは、自分で自分のことをできません。社会的にも責任能力を認められず、自己判断で治療の可否を決めることもできません。それとご主人を一緒だと思うトピ主さんはどうなんでしょうね。大人としての行動が取れないお子様なご主人なんだから仕方がないですね」
など、かなり手厳しい意見も書き込まれている。
書き込みをざっと見てみると、相談者へのエール半分、批判半分、といったところか。有休の使い道なんて自由にさせてよ!・・・と思う人も多そうだが、現実は厳しい面もあるようだ。(MM)