先日、大手商社の三井物産で、「54歳」の新社長が抜擢されて話題になったが、今度は、日清食品で、「37歳」の新社長が誕生する。日清食品ホールディングスは、傘下の日清食品社長として、現・専務の安藤徳隆(のりたか)氏を起用すると発表した(2015年2月4日)。社長就任は、4月1日付の予定。安藤専務は、同社の創業者の孫で、現・日清食品ホールディングス社長の長男にあたる。ネットでは、「37歳」という若さに驚きの声があがるとともに、自分の周囲の「30代社長」について、様々な反応がみられた。
「日清食品の新社長、俺と同い年やんか・・・」
「ドラマのような話だな」「37歳で日清食品の社長ってすごい。自分だったら空気読んで辞退したいところだけど、これが帝王学の賜物ってやつなんだろな」
新社長、安藤徳隆氏の「若さ」について、ツイッターでは多くの反応が飛び交った。創業間もないベンチャー企業では、20代、30代の社長も珍しくないが、大企業で「37歳」といえば、かなり若い部類に入る。
調査会社の帝国データバンク(本社・東京)の、「全国社長分析」によると、2014年の「社長の平均年齢」は、59.0歳と過去最高を更新。売上高の規模別に、社長の平均年齢を見ると、「年商1000億円以上」の60.7歳が、最も高い。日清食品グループの連結売上高は、4176億円超 (2014年3月期)なので、同規模企業の平均より、20歳以上若い「37歳」の社長は、確かに「すごい」。「日清食品の新社長、俺と同い年やんか・・・」と、ため息をつく人もいた。
「自分の周りでは既に30代で、社長になる人はなっている」
「年商1000億円以上」とはいかなくとも、会社の規模を問わなければ、「30代の社長」は結構いるようで、ツイッターで検索すると、「取引先や知人にいる」といったつぶやきは少なくない。
「社長になってがんばってる、30代の2人と未来会議。バイト募集の広告で50万使って、いい人材が1人も来なかったとか(略)」と、事業に奮闘する様子を報告する人もいれば、「気がつくと、自分の周りでは既に30代で、社長になる人はなっている。もちろん大企業ではないけど。こういう人は社会人になった瞬間から、会社に帰属する意識はなく、自分で会社をやるのが当たり前だと思っている。(略)」と分析する人もいた。
「若さ」への期待感からか、外国勢に押される日本の家電業界に対し、「30代の社長を選ぶべき」という提言もあった。一方で、過去の若手社長誕生ニュースに対しては、若ければ良いというものではない、という慎重論も寄せられていた。果たして、今回の「37歳新社長」誕生は、会社にどんな影響を与えるのか。その動向に注目が集まりそうだ。(KH)