就活時、バカ正直と「正直・誠実」は何が違う? キーワードは「どす黒い欲得」だ!

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「期待する学生像」と「企業の求めるもの」は同じでない?

   こういう話をすると、学生からは、

「企業が期待する学生像、人物像に沿ったアピールをすればいいですか?」

との質問が出てきます。が、それは違います。企業が期待する学生像、人物像は、虚像、すなわち、

「こういう学生いればいいけどね。まあ、めったにいないけどさ」

程度。全部に当てはまる必要などありません。

   ただ、企業が新卒採用で求めるものは共通しています。

   それは、

「うちの会社に入ったら、頑張ってくれるだろう」

   という見込みです。この見込みがあるからこそ、資格も特技も入賞経験も何もない、平凡学生がいくらでも内定を貰えることになるのです。

   もちろん、企業が言うところの、「頑張ってくれる」の中身が派手な仕事か、地味な仕事か、それは学生によっていくらでも変わります。

   だからこそ、就活・新卒採用は混沌とするわけで。

   学生のみなさんは、性格検査では「ちょっと背伸びした自分」を想像しながら回答し、自己PRではどんな社会人になりたいか、ということを意識しながらまとめていくといいでしょう。そして、根本には、企業側の「頑張ってくれるだろう」という期待感があることをお忘れなく。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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