「独立するなら今だ!」その直感は地獄行き 見極めるべき2つのポイントとは

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スキル=顧客=お金ではない

   独立のタイミングとして決定的に間違いなのは、いままで説明した2つの独立タイミングの裏返しになる。

   まずは、

●自分が独立したいタイミング(資格をとった、会社が嫌になった、スキルを得た)時点で独立してしまう

こと。資格だけあっても、顧客がいなければ食えない。たとえ弁護士や司法書士などの難関資格を取ったところで、顧客がいなければ、弁護士の登録料すらも払えない状況に陥るだろう。

   スキルが高まっても、スキル=顧客=お金ではない。

   顧客がついていない段階で、独立することは、非常なリスクを伴う。多くは結局半年ほどして就職活動を再び始めることになる。ゼロから半年で顧客がつくのは稀だ。

   もうひとつは、ラーメンなど、FC独立のパターンにありがちなものだ。

・自己資金がたまったので独立してしまう。

というもの。夢の開業資金がたまった。むしろ開業のためにためてきたので独立するというもの。その資金を使い果たしたらどうするのか?

   リスクのある事業をする場合は、他人のお金でやったほうがいい。そうでなければ、最後は破産して何もかもを失うことになる。

   退職金を事業資金にあてれば、いまなら独立できる、といった考えは危険だ。

   その退職金は1年後にはなくなり、事業が成功しているかは誰にも分からない。(大石哲之)

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大石 哲之

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大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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