「ご主人様」気分で快適ホテルライフ 「ご用命はスマホでどうぞ」

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   メッセージングアプリ「LINE」の競合にあたる、中国IT大手のテンセントが開発する「WeChat」が、ラスベガスにあるホテル「The LINQ」と提携して、室内の設備をスマートフォンで操作できる部屋を用意した。

   まず、部屋に置かれたリーフレットに印字されたQRコードをスキャンして、WeChatをダウンロード。アプリ内のホテルの公式アカウントページを訪れると、設備を操作するためのコントローラが表示されるのでこれを使う。紹介動画もある。

カーテンも照明も、スマホ操作で

照明の明るさを調整
照明の明るさを調整

   ホテルの部屋に到着したとき、通常はカード式のルームキーを使うが、この部屋にカードキーは存在しない。ではどうやって入室するのか。代わりとなるのは、宿泊者の「スマートフォン」だ。コントローラ内にあるボタンをワンタップするだけで、開閉できる。

   部屋に着いてまずは窓からの眺めをたしかめたいとき、窓際まで行ってカーテンを開け閉めする必要はない。これもスマホでできるからだ。カーテンを左右に、その外側にあるレースのブラインドを上下に、これもボタンをタップするだけで行える。

   まだまだある。部屋にあるいくつかの照明も、ベッドのすぐ側にあるもの、テーブルにあるもの、部屋のすみにあるスタンドライトも、個別に明るさを調整できる。就寝前などに、わざわざ部屋の中を歩きまわらずに済むのは便利そうだ。

   テレビをふくむ室内の音響機器から出る音のボリューム、そして空調の温度調節もスマホでOK。チェックイン時、チェックアウト時など、シーン別にアプリの使い方を教えてくれる親切な機能も備えている。

   ホテルを運営するCeasars Entertainment社のマーケティング担当者は動画で、「たとえば部屋で女性にプロポーズしたいとき、手元でBGMを調節できたりしたら、ものすごくロマンティックだろうね」とノリノリだ。

   ホテルを運営するCeasars Entertainment社のマーケティング担当者は動画で、「一部の予測では、2016年末までに500万人以上の中国人がアメリカを訪れる。そのときWeChatは、潜在顧客にアプローチできる重要なチャネル」とねらいを語る。「将来的には、WeChatアプリ内で部屋の予約や支払いもできるようにしたい」

   今回のこの取り組みは、ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス ・ショー(CES)」にあわせて行われたものと思われる。テクノロジー業界へのアピールになったかもしれない。

   同じホテルに宿泊するほかのWeChatユーザーと交流・・・などのメッセージングアプリらしい機能は見受けられないが、多くのユーザーに普及しているアプリならではのなせる技である。(岡徳之

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