成績は優秀だが「研究に向いていない」学生のタイプ

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「最初から答えがわかってたら研究じゃないし・・・」

   冒頭の学生、毎日研究をやり続けることを渋々承知したが・・・。

   ある日、

「先生!上手くいきません。どうやれば宜しいのでしょうか?」
「そうね、難しいねぇ~。じゃあ、実験装置をこう改良してみたらどうかな」

   数日後、

「先生!!上手くいきません。どうやれば宜しいのでしょうか??」
「そうか、ダメか。じゃあ、こう実験条件を変えてみたらどうかな」

   さらに数日後、

「先生!!!上手くいきません。どうやれば宜しいのでしょうか???」
「そうか、これでもダメか。じゃあ・・・」
「先生!いい加減に答えを教えて下さい!!」
「・・・いや、私もどうやったらいいか分からないし。最初から答えがわかってたら研究じゃないし・・・」
「・・・無理です。進学はやめて就職することにします」

   一般に学校の成績は「答えのある問題を解ける能力の高さ」が重要となるが、研究となると「答えが見つかっていない問題の答えを見つける方法を考えて、それに挑んで・・・」という能力が必要になる。

   たまに、成績表は悲惨だが「研究に向いてるな」という学生もいたりするから面白い。まあ、基礎学力が足りないので、タップリと机上の勉強もしていただくことにはなるが。(プロフェッサーXYZ)

プロフェッサーXYZ(えっくすわいじぃー)

国立大学を卒業し大学院修了後、助手として勤務。現在は東日本の私立大学の教授であり、フラスコを持ったリケジョの研究指導をしたり、シュレディンガー方程式に頭を悩ませる男子学生の教育を行ったりしている。受験戦争世代と言われた時代から、バブル世代、ゆとり世代、そして、ゆとりは終わった?という現代まで様々な教育・研究現場を肌で体験している。大学教育のみならず初等~高等教育の現場とかかわりを持ち、日々「良い教育は?」の答えを模索し続けている。ちなみにカクテル好きというわけではない、下戸である。また、「猫」も飼っていない。
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