「夢は正社員=既得権側に入れさせろ」論 同一労働・同一賃金を考える

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   夢は「正社員になること」。

   民主党の選挙CMキャッチコピーとしても話題になりました。

   しかし、この正社員とは何を意味するのでしょうか?

   安定とか、安心とか、そういうものの象徴ということなのでしょうが、実際はもっとえげつないでしょう。

椅子取りゲームのような気が・・・

夢は・・・
夢は・・・

   御存知の通り、日本では、正社員と非正規社員の格差が開いています。

   同じ仕事をしていても、年収が半分であるという事例もあり、同一労働・同一賃金とはかけ離れています。

   正社員は既得権であり、

   非正規社員より高い給与をもらい、

   身分が保証されます。

   つまり、「夢は正社員」とは「わたしも既得権側にいれてください」という意味としか思えません。

   ちなみに、東証などへの上場会社の従業員総数は、労働者(雇用者)数5637万人の1割もいるかいないか程度です。

   つまり既得権10%に入りたい、入らせろ、という椅子取りゲームのような気がします。

   ちなみに、地方の介護の仕事などは、年収300万円でちゃんとした正社員の仕事がごろごろしていて、人手不足で、資格がある人が応募したら多くの人が正社員になれるとのことです。

   でも、そういうのはいや。つまり、「夢は正社員」というのは、「既得権がほしい」とイコールです。「夢は既得権側に入ること」ではあからさまなので、正社員とは言い換えたにすぎないでしょう。

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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