「日式」ラーメン、中華風に再アレンジ
しかも、進化はさらに加速しています。最近プノンペンに「味千ラーメン」というラーメン屋が出来ました。中国に580店舗以上、アメリカやアジア、オセアニアなど10か国以上に展開している、おそらく世界最大の「日式」ラーメンチェーン店です。
この味千ラーメン。日本人の我々が食べると「日本のラーメンだけど、ちょっと違う」と感じます。しかし、中国生活が長い人に話を聞くと「あのラーメンは、本場中国の中華料理を食べ慣れた人が、日本式のラーメンを食べる時のちょうどいい入り口なんだよ」と言っていました。
中華料理と日本料理の中間よりちょっと日本よりくらいの味なのでしょうか。実際、プノンペンでもたくさんの中華系のお客さんが入っています(西洋人の人も美味しそうに食べてます)。
元々中国の料理だったものが日本風にアレンジされ進化し、さらにそれがさらに中華風にアレンジされる。これを繰り返すことによって、どんどん新しい料理が出来ていくわけです。
インドカレーがイギリスでアレンジされて日本に伝わり、今のカレーライスが生まれたように。
「本場オリジナルの伝統の味 = 絶対正義」なわけではなく、こうやってお客さんにあわせてどんどんアレンジされていくこと。それが進化を生み出していく。文化はこうやって生まれてくるのだと思うのです。
伝統を頑なに守って、保存しておくのも素晴らしいことです。しかし、守ることだけを絶対正義とすると新しいモノが生まれなくなってつまらない世の中になっちゃうなあと思うわけです。
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