「一年の計は元旦にあり」と、すでに「今年の目標」を立てた人も多いと思います。ある調査によると、働く女性たちの「2015年の目標」は、男性とは微妙に異なり、「貯金」への意欲が高いとか。女性たちが「年収アップ」よりも「貯金」に走る、その心とは・・・?
「年収アップよりも、貯金したい」女性たち
英会話スクールなどを運営するGABA(本社・東京)が、20歳~59歳の男女ビジネスパーソン1000人を対象に、「2015年の目標」を聞いたところ、トップは「貯金」、次いで「年収UP」、「ダイエット」の3つでした。男女別にみると、1位の「貯金」は、男性の43.2%に対し、女性は62%と、約18ポイントも高くなっています(2014年12月16日公表)。
一方、2位の「年収UP」は、男性(43.8%)に対し、女性(37.8%)と、やや女性の意欲が低い様子。また、3位の「ダイエット」は、男性(18.4%)に対し、女性(35%)と、女性の割合が、男性の2倍近くになっています。
「貯金も大事だけど、年収アップにも挑戦したい。ダイエットは一応、しないとね」と、やや、将来に期待していそうな男性に対し、「年収アップできたら嬉しいけど、望めそうもないし、とにかく貯金しなきゃ。ダイエットは当然でしょ」と、微妙に悲観的な女性・・・という感じでしょうか。「今年の目標」上位3つの顔ぶれは同じでも、男性では「年収アップ」と「貯金」が同じくらいの割合(いずれも4割台)なのに対し、女性では圧倒的に「貯金」(62%)の割合が高いのです。これは、興味深い結果です。
事務職OLとして働く知人(29歳)は、「お給料は増えないけど、実家暮らしで節約しているから、お金は貯まる。預金通帳の数字が増えていくことだけが楽しみ」と言っていました。アラサーにもなれば、それなりに貯金ができている人と、できていない人の差が大きくなってくるもの。「貯蓄額の差」は、ライフスタイルの差の現れでもあります。飲み会やパーティーで人脈を広げたり、セミナーに通ったりと、「未来の自分に投資」するため、ハデにお金を使うタイプと、地味にコツコツ仕事をこなすタイプの「違い」が、貯蓄額の差となって現れてくる・・・こともあるようです。
「宵越しの金は持たない」タイプも
ハデにお金を使って遊び、仕事にも全力を尽くすタイプの女子にとっては、時に「宵越しの金は持たない」ことが、誇らしく感じられることもあるそうです。このタイプは、女性よりもむしろ男性に多いように思われますが、たまにこういう女性と出会うと、パーッとお金を使うさまが、清々しく感じられるものです。この手のタイプは、貯金への関心は低いものの、男女関係なく食事をおごったり、プレゼントをあげたりするのが好きなので、友達も多いようです。うらやましい・・・。
一方、交友関係や仕事ぶりは地味だけど、コツコツ貯金しているタイプの女子にとって、通帳の数字は、これまでの「ガマンの代償」のようなもの。誰にも言わないけど、自分で自分にあげる『勲章』でもあります。「仕事や暮らしぶりは質素だけど、友達もそんなにいないけど、貯金だけは私を裏切らない・・・」と、ひそかに通帳を見て口元をゆるめる瞬間は、誰にも見せられません。働く女性の6割が、「今年の目標は貯金」で、その割合が男性よりも約18ポイントも高い、という調査結果を見ると、もしかしたら、結構な数の女性が、こうした「貯金だけは私を裏切らない派」なのかも・・・と思うのでした。(北条かや)