「箱根駅伝」優勝監督から学ぶ 経営者に必要な「3つの力」

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   仕事始めの1月5日、今年(2015年)もいろいろな皆さまから新年のご挨拶をいただいたのですが、プラント機器設計製造M社のT社長からは一日早く、4日に電話でご挨拶をいただきました。

   「正月休み明け前に申し訳ない。一日早く電話をしたのは、明日の仕事始めを前にちょっと聞いておきたいことがありましてね」と、なにやら急ぎの相談がある様子でした。

監督は元「伝説の営業マン」

駅伝とビジネスとの関係とは?
駅伝とビジネスとの関係とは?

   聞けばその相談は意外にも、箱根駅伝に関するものでした。弱小チームだった青山学院大学を10年がかりで初優勝に導いた原晋監督が元「伝説の営業マン」だったという報道を目にして、営業ノウハウと今回の優勝の関係を部下指導の観点から興味深く説明できないかというものでした。その意図は、マンネリ気味な社員に対する年頭訓示を印象的に組み立てる材料が欲しいと言うことだったのです。

   こちらも、箱根駅伝や原監督に関してさほど詳細な状況把握をしているわけではありませんでしたが、新聞やネットで報道されていた情報から私なりに理解した点を3つのポイントに分けて、年頭訓示に使いやすいようにお話ししました。

   まず1点目は、「原監督は、営業経験を活かした熱意あるスカウト姿勢を青学に注入し、いい選手をたくさん集めた」という話。この話から読みとるべきは、営業マインドとは熱意であり、営業担当者だけでなく皆が意識して営業マインドを持って仕事に取り組むことで必ずや良い結果につながるという示唆です。

   2点目は、「原監督は、各選手に具体的な目標を掲げさせ、毎月毎月その進捗を意識させる営業手法を取り入れたやり方で、個々の選手の着実な成長を実現した」という話。これは、個々人が具体的な目標数値を掲げ目標に対する進捗を常に意識することが、チームとしても目標達成への近道であるという示唆です。

   そして3点目は、「原監督は、日々自身の夢やチームとしての到達点を語り、選手たちはそれを意識することで同じゴールを目指した」という話。これは、メンバー全員がチーム意識とゴール到達意欲をしっかり持つことの重要性を示唆しています。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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