正社員廃止後の社会 残業減り、賃金上がりやすくなる

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派遣労働者が減る

   それから、正社員を無くせば派遣労働者は大きく減少することになる。なぜか?答えはシンプルで、企業が直接雇った方がコスト的に安く済むからだ。現在、企業が派遣会社を間に一枚噛ませるのは、直接雇用に伴うリスク(有期雇用でも5年雇うと無期雇用しないといけない等)を派遣会社に負担してもらっているためで、はっきり言って直接雇うより割高である。正社員だろうがなんだろうが一定の条件で解雇できるようになれば、大手で派遣会社を使うところは大きく減るはずだ。

   逆に、派遣会社は淘汰が進み、一定期間経過後に派遣社員を直接雇用に切り替えてもらう人材紹介会社的な業態にシフトしていくだろう。日ごろ声高に「派遣会社は悪だから規制しろ」と言っている人ほど、竹中発言を批判している理由が、やはり筆者にはサッパリわからない。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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