ソニーは先月(2014年12月)、おそらく同社の長い歴史の中でも類を見ないユニークな店舗を期間限定でオープンした。
同社のスマートフォン「Xperia(エクスペリア)」のみを特別に展示する店舗で、抽選で選ばれたひと、メディア、VIP(要人)ら、限られた人たちが、3日間訪れることができた。
場所は、アラブ首長国連邦のドバイ。その領海内、水深4メートルの位置に、その「店舗」はオープンした。
海中だけどネットはつながる
Xperiaの特徴のひとつで、アップルの「iPhone」が参入してきていない、「防水機能」で差別化を図ろうとするねらい。
招待を受け、砂浜を訪れた「顧客」たちは、ダイビングをするための講習を受け、ウェアとシュノーケルを着用し、インストラクターの先導のもと店まで泳ぐ。店は海中にあるが、内側の空間の上部は水が溜まっていないため、シュノーケルを外し普通に会話することができる。
円形の店内にはXperiaの端末が一周並び、Wi-Fiも使えるよう整備されている。来店者たちは海水で濡れた手で端末を触ったり、貴重な体験をしたりしている様子を自撮りするなどして楽しんだようだ。
ソニーには過去にも、風呂など水中で遊べるスマートフォンアプリを開発。同じくスマートフォンの製造を行うサムスンも、水中での自撮りコンテストなどを実施してきた。
もしかしたら読者の中にも、スマートフォンや携帯電話を水の中に落とし、壊してしまったひとがいるかもしれない。防水機能は、斬新ではないが、その需要は根強くある。
なんともドバイらしい、ラグジュアリーな雰囲気漂う取り組みだ。(岡徳之)